生と死の架け橋に乗せられた七人のクローン達、どんでん返しの先に見える虹は何色か?
同じ顔、同じ声でありながら性格は十人十色のクローン達。主人公は七人の中では鈍臭い方だけれどお人好しな“4”くん。4くんは自分とは真反対なタイプの“7”くんと規則違反をした夜を切っ掛けに『一緒に虹を見る』と口約束を交わすことに。けれど、課せられた卒業試験は二人で約束を果たすには残酷な内容でした。短編とは思えないスケールを背景に持つ世界観の中で、ストーリーはサバイバル系学園モノが好きな読者の期待を満たしてくれる展開で進みます。なのに結末に用意されていたのは読者への“裏切り”でした!てっきり私は八人目が現れ、二人を助けてくれるものだと……。どんでん返しのラストの先は読む人によって、ハッピーエンドかバッドエンドなのか別れると思います。4くんと7くんの青春を奪うかどうかを決めるのは、もしかしたら卒業試験ではなく読者自身なのかもしれません。