卒業証書を受け取らない卒業
大人の雰囲気をまとう落ち着いた養護教諭と、まだどこか青い新米教師は出会った日のハプニングを含め、それぞれの苗字をもじって「騎士君」「おてんば姫」とあだ名をもらう……そんな二人が卒業式当日にどんなやり取りを交わすのか、作品タイトルの意味はどこで絡んでくるのか、読み進めるほどに胸が高鳴りました。卒業式の日に、三年間積み重ねてきたものをカタチにするのは生徒だけじゃないのですねっ。二人の世界が文字数以上に広がるので、これまでの三年間、これからの絡みを想像してしまいます。