縄文BLという新しい発想
時代物と言えば、古くは平安、戦国、江戸時代を思い浮かべる方が多いと思います。 しかし、このお話はそれよりも遥か昔、縄文時代のお話なのです。 平安や戦国時代とは違う、どこか神話的な空気がする中、マナとファイの物語が紡がれていきます。 マナは釣り針を作るのが得意な少年。マナの憧れの青年ファイは、強く優しい青年で、「大人」になったばかり。 大人になっていく少年と大人になったばかりの青年の秘密の夜。それはとても密やかに、静かに交わっていきます。 平安時代などの身分差ではなく、純粋に子を成すために男と一緒にはなれない……単純でありながら自然界のタブーという切なさが感じられました。 新しい発想のBLでしたが、とても楽しんで読むことができました。 タイトルの「bone」に帰結するところも、切なく胸に迫りました。 素敵な小説をありがとうございました!