━１年前━ ｢今日から同棲開始です。｣ ｢はい｣ ｢比較的自由なのでルールはその都度作ります。｣ ｢はい｣ ｢何かある？｣ ｢んーない···｣ ｢あるでしょ···御飯は？｣ ｢あー余裕な方が作る！｣ こんなことを正座で向かい合って話す男性どのくらいいるだろう ｢後は？｣ ｢足痺れた｣ ｢崩してよし｣ ｢堅いよ堅い！おれは颯真くんのルールで生きてくからいいってばー｣ ｢それじゃいずれケンカになるよ｣ ｢ならない｣ ｢俺も要のルールで生きたいんだけど｣ ｢っずるいなぁ何言っても許されると思ってぇーっ！｣ ｢だから何かある？って聞いたでしょ｣ 今でもながぁーく実るはずのなかった片想いの相手に戸惑ってばっかり ｢別にないよー颯真くんに従うからー｣ ｢そうか。要はMだもんね。分かった。｣ ｢ちっがぁうし！分からないで！あっ！チャットしてもいいけど会うのダメ｣ ｢それは要もね｣ ｢会わないよ｣ ｢俺とは会ったじゃん｣ ｢あ｣ ｢まぁ要の相手で忙しいよ｣ ｢・・・・・それ！｣ ｢？｣ ｢思考停止させる能力禁止！！｣ うわ、めっちゃ笑ってる ｢要にしか使えないけどまぁ気を付けるよ｣ ｢···また使った！｣ 片想い３年 付き合って２ヶ月ちょっとで始めた同棲 ももうすぐ１年になる。 冷蔵庫に貼ってあるルールも少しずつ増えてケンカしつつまぁ仲良くやってます。 ｢そういえば会うの禁止って会ったのはおれだけど誘ったのは颯真くんだよね｣ ｢うん｣ ｢ペン貸して｣ ｢ん｣ ｢書いとかないと。颯真くんは誘うの禁止と···え｣ ｢・・・｣ ｢···なにその目｣ ｢可愛いは正義って言ってたわ｣ ｢？｣ 何でもない日常の話