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闇底に沈む光に4※※

陶然となり、うっすら開いた視界に、自分を見つめる久我の眼差しが映る。 「おい、おまえら。乳首も弄ってやれ」 久我の命令に他の2人が両脇に膝をつき、両の乳首を指で嬲り始める。 「あ……ぁ、んぁ……はぁ……」 指だけじゃなく、小さな胸の尖りを唇で吸われ舌でねぶられた。 全身が甘く痺れてくる。気持ちよくて、自然と自分の手の動きも滑らかになる。 痛みや苦しさの方が強かったセックスの後で、男たちに優しく嬲られるこれは、まるで甘美なご褒美のように思えた。 久我がよく使う飴と鞭だと分かっていても、うっとりと身を委ねてしまう。 「ユウキ。言葉で言え。どうだ?」 「あ…っは、ぁ、き、もちい……」 「ああ。とびきりエロくていい顔してるぞ?俺におもちゃにされるのは好きか?ユウキ」 「あ、んぁ、…っす、き、好きっ……」 耳朶を噛まれながら囁かれる言葉にも、じわじわと感じる。 自分はこうされるのが好きなのだと、納得してしまう。 「腰を回してみろ。もっと淫らに動け」 操られるように言うことを聞いていた。 気持ちいい。 もう何をされても、気持ちよくて堪らない。 「っあ、ぁあ、んあん…っぁ、はぁ…っ」 志万の突き上げのリズムに、扱く手の速さを同調させる。一番感じる括れの所を擦り続けると、内腿がヒクヒクと痙攣し始めた。 もうちょっとだ。 あと少しで、開放される。 「…っあ、ぁあっ、あ、……い、く、イっちゃ、んぁっ、イく……っ」 腰から駆け上がった痺れが脳を掻き回す。 「イけよっ。たっぷり出せっ」 久我の声を合図に、ペニスの先が一気に膨張して弾けた。腔で蠢いていた志万のペニスもぶわっと膨らみ、熱い飛沫を奥へと吐き出す。中を穢された感覚に押し出されるようにして、ユウキも飛沫を次々に噴き零した。 限界以上に堰き止められていた熱の放出は、最高のご褒美だ。この瞬間を味わう為だけに生きているケダモノのように、ユウキは歓喜の嬌声をあげて悦楽に狂い啼いた。 肌寒さに目を覚ます。 一番に視界に飛び込んできたのは、天井の茶色い染みだった。 ユウキは、瞬きをしてから、身を起こそうとして思わず呻いた。 身体が重い。怠くて力が入らない。 まるで自分の身体じゃないみたいだ。 呻きながら何とか上半身を起こして、見下ろしてみて気づいた。 素っ裸だ。シーツに寝ているが、身体に布団は掛かっていない。 肌にへばりついているのは数十枚の1万円札。 あの男が、自分の身体の上にばら蒔いていったのだ。 ユウキはノロノロと腕を動かし、身体の上の万札を払い除けた。 まる2日間あの男のおもちゃになり、男たちの相手をして、手に入れた報酬だ。 これでまた1週間だけ、自分は自由の身になれる。

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