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第14話
「あぁ!抜け駆けしたでしょ?朱夏さん色っぽい顔してるし。もう…ずるい」
「お前だってしただろ!」
「うーるーさーいです」
「すげぇ…うまそう…絵画みたい…すごい!すごいなぁ!!久米!」
隣で喧嘩腰に話してる二人よりテーブルに乗った料理に俺は目を奪われていた。料理を綺麗だと思ったのは初めてのことだ
「すごいなぁ…」
「朱夏さん…えと…ありがとうございます…」
「ん?何が?」
「あの…えっと…先に食べててください!俺は風呂に行ってきます」
「一人で平気?手伝う?」
「だ!!大丈夫でっす!!」
ピシッと敬礼したかと思うと次に直角に腰を折った。そして一人でバスルームに向かう久米の後ろ姿を見送る
「久米大丈夫ですかね?」
「慣れたものだからな。食うか」
「いいのかな?平気かな?」
「ったく…心配性だな…俺が行くからお前は食っておけ。どっちにしろお前動けんだろ」
「誰のせいだと?」
「俺のせいだな」
「もう…」
「行ってくる」
「はい」
そう言うと俺の頭を撫でて啄むようなキスをしてバスルームに向かった。
気にはなるけど腹の虫が思いっきり泣いてるので申し訳ないが先に食べることにした
味は勿論申し分ない。ていうかこれまで食べてきた料理で断然うまい
「すげーなぁ…久米の奴…」
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