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第100話〜犬猿の仲の二人〜

「あ!ハルくん!やっと来た!もー、おそーい!」 「ごめんごめん」 優は家の前で仁王立ちしていた。 近所に変な噂が立たないだろうか… そして優と犬猿の仲である……… 「聞いてよ晴!こいつったらさぁー!」 奏斗だ。 とりあえず家の前で喧嘩されても困るので家の中に入れる…が。 家に入る前にもう喧嘩をしている… 「ねぇなんで今僕より先に家の中入ろうとしたの!?信じらんない!」 「は!?んなの知らねーし!てか何様だよ!」 「優様に決まってんでしょばか」 「はぁぁぁぁぁぁぁ!??バカって言った方が馬鹿なんだぞ!」 「うっわ何その言い草小学生かよ。てかこの弁護士の僕からしたらお前の言葉なんて虫けら同然じゃん。 だいたい何その格好。チャラチャラしてていけ好かない」 「ほぉー???お前のためにやってんじゃねぇんだけど????勘違いやめてくれます???」 南もオロオロしているし俺は即座に2人の頭にチョップしてやった。 「お前らうるさい…。いい加減近所迷惑なんだけど。俺にも迷惑かけてるし、南にも迷惑かけてるんだからな?」 「「…………」」 南大好きの奏斗と俺を慕ってくれてる優。 これを言った瞬間に2人はすぐに黙った。 今リビングでは殺伐とした空気が流れている。 重い… まず何故ふたりが俺の家に来たのか聞くことにした。 優は戸籍の事。 奏斗は南にプレゼント、と。 それを聞いた優が奏斗を嘲笑ったのでまたチョップをしておく。 もし、どちらか1人を帰らせてもう一方を優先したら2人の仲がもっと悪くなるのは間違いない。 その上2人は本当に仲が悪く、昔入院まで至った喧嘩までしたことがある。 この事態は絶対に避けたい…!

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