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第24話

「………大丈夫?」 目を覚ました時、優紀が心配そうに俺の顔を覗き込んでいた。 そこは俺が部屋を出るまで優紀と一緒に住んでいたマンションの一室。 その部屋の自分のベッドの上に俺は寝ていた。 (…どうして……) アレハユメダ。 (約束の1ヶ月までは、まだ日があったはずなのに………) アマリフカクカンガエルナ。 兄貴の部屋での事を考えようとすると頭が痛くなる。 優紀ダッテナニモナカッタヨウニ、ココニイル。 あの家からどうやってここまで帰ってきたのかも覚えていない。 アレハ、ユメダ。 優紀に聞くのも、躊躇われる。 ユメナンダ。 (…きっと、兄貴が飽きたんだな…うん、そうだよ。そうに決まっている) オモイダスナ。 (…でも、これで雅樹に会いに行ける…心配しているだろうな…) スベテワスレロ。 (…リセットするんだ…リセットして雅樹とやり直そう…新しく始めるんだ) アニキノコトモ…アソコデミタコトハスベテ…………。 ワスレヨウ……………。

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