12 / 41
第4話-3
「僕はいいよ?竜ちゃんが一言、お願いしますって言ってくれれば、浮気相手になってあげるよ?」
母性本能くすぐりそうな上目遣いで、オレを見る。でも、目が笑ってねえ…
どうしよう…
長い付き合いなのに、りょーちんが怖いと思うなんて、初めてだ…
「お、お願い、します…」
しまった、りょーちんの勢いに負けてしまった…
これ以上、事態をややこしくしてどーすんだ、オレ…
「ありがと!竜ちゃんから告白してくれるなんて、嬉しいなっ!
…じゃ、さっそく行こうか」
「あ?どこに?」
訝しがるオレに、にっこにこしながら、りょーちんは言う。
「もちろん、瀬戸くんに、宣戦布告しに、だよ」
ともだちにシェアしよう!