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第4話-3

「僕はいいよ?竜ちゃんが一言、お願いしますって言ってくれれば、浮気相手になってあげるよ?」 母性本能くすぐりそうな上目遣いで、オレを見る。でも、目が笑ってねえ… どうしよう… 長い付き合いなのに、りょーちんが怖いと思うなんて、初めてだ… 「お、お願い、します…」 しまった、りょーちんの勢いに負けてしまった… これ以上、事態をややこしくしてどーすんだ、オレ… 「ありがと!竜ちゃんから告白してくれるなんて、嬉しいなっ! …じゃ、さっそく行こうか」 「あ?どこに?」 訝しがるオレに、にっこにこしながら、りょーちんは言う。 「もちろん、瀬戸くんに、宣戦布告しに、だよ」

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