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~エピローグ~
眞司が、消えた。
少し目を離した隙に。
すぐに辺りを捜索したが、見付からず…。
どうやら、優紀を連れて逃げたらしい。
部屋に設置していたカメラを調べたら、優紀を抱き締めて走り去っていく眞司の姿が写っていた。
…やってくれたね…。
よりにもよって、優紀を攫って逃げるなんて。
眞司の兄も、血眼になって優紀を捜していた。
そりゃ、そうだろう。
あそこまで躾をして、皆にお披露目までしたペットがいなくなったんだから。
ボクの面子も丸潰れだよ。
…許さない。
どこに逃げようが捜し出してやる。
たぶん、眞司の兄も優紀を捜すだろう。
彼のしつこさは、ボク以上だからね。
必ず見付け出す。
覚悟しておくがいい。
《五章へ………》
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