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第2部*犬の毛、猫の毛

「んっ・・んんっ・・は・・ぁ・・」 「柴崎!」 「てめえ、なげえよ!!」 根屋が後輩の柴崎の前髪を持って引きはがす。 「いててててて」 「えー。普通ですよー。普通」 いつからだろう、柴崎の気持ちを受け入れたら、 コイツは甘く、優しく、そして離さなくなった。 キスに関してはほぼ日課になっている。 コイツが俺のことを好きなのはわかったが、 どう好きなのか?この先どうしていきたいのか?うまくわからなくて とりあえず男のスマホの動画を少し見て俺は放り投げた。 「ねえ?2人の時は五月さんて呼んでいい?」 「あ、何だそりゃ。先輩を敬え」 「この状態は先輩後輩じゃないよ?」 ぐぬぬぅ・・・ 「俺、五月さんの髪大好き。俺は黒くてちょっと硬いから、 少し明るくて柔らかい、五月さんの髪が大好き」 『だからか。コイツはいつもキスをするとき俺のヘヤゴムを外して 髪をなでて、指を通して、髪にもキスをする。 だから髪フェチか?と思ったもんだ』 「ねえ五月さん。俺の首に腕を回して」 「はああ?」 「ね、お願い・・・」 俺と違ってコイツの声は少し低音でよく通る。 やわらかい息とともに耳元で囁かれ、 「ひゃっ!」 背中に電気のようなものが走った。 恐る恐る柴崎の首に手を回し少し甘えたなポーズになる。 「んっ・・は・・ぁ・・んんっ」 うれしそうに唇を合わせてくる・・・。 『ここ、更衣室だからな!!何かあったらお前が責任とれよ!!!』

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