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番外編 元婚約者の登場に焼きもち妬きの彼、またまた大暴走
「裕貴に言われたんだ。盃を交わす相手は俺じゃない。遥琉の方だろって。一人で来ようと思ったんだが、俺がいなくなったら龍一家での弟分《アイツラ》たちの居場所がなくなる。だから、みな連れてきた。度会には、橘の方から頼んで貰い了解済みだ」
「だからといって彼まで連れてくる必要はないだろ⁉俺への当て付けか⁉」
気まずい空気が流れ上手く会話が噛み合わない彼と根岸さん。
「もう昔の事だろ⁉」
「はぁ⁉」
目を吊り上げて颯人さんを睨み付けた。
「兄貴は悪くない。未知が未だ命を狙われていると聞いて。それで弾よけになりたいとオヤジに自ら志願し頼み込んだ」
颯人さんが二人の仲裁に入ってくれたけれど、逆に火に油を注ぐようなものだった。
夜になっても彼の機嫌は一向に直らなかった。一太と遥香の前ではいつも通りの子煩悩な優しい父親の表情を見せていたものの、二人が寝てしまうとそれまでの表情が一変した。
【遥琉さん、待って‼】
ベットに押し倒され、あっという間に下着ごとズボンを引き摺り下ろされた。
「夫として妻が不貞をしていないか確かめないと。やましいことがないなら、勿論見せられるよな⁉」
冷たい視線で見下ろされ背筋が凍りついた。
いつもの彼じゃない。
颯人さんとは何でもないくらい知っているのに……
咄嗟に膝を閉じようとしたら、両膝を掴まれ、ぐいと左右に抉じ開けられた。
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