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番外編 焼きもちばかりの彼

彼にもっとキスがしたいってねだられて、夢中で口付けを交わすうち、布越しでもはっきり分かるくらいどんどん彼のが成長していくのが分かった。 思わず赤面すると、何故か声を立てて笑いだした。 「未知の母親から、恥ずかしがり屋で引っ込み思案なのは小さい頃から全然変わってないって聞いたのを思い出したんだ。茹でタコみたくすぐ真っ赤になるし、ママになっても初心で、見てて飽きないよ」 愉しそうにチュッと額に口付けられた。 「妊娠中はなるべく負担を掛けたくないと思ってずっと我慢してきた。嫌だったら言え。無理強いはしないが………未知のことが全部ほしい」 見詰められたままそう告げられ、声色の艶かしさと男らしい色香に胸が跳ねた。 心臓の音がどんどん大きくなる。 結婚しても、ママになっても、何ら変わらない愛情を惜しみなく与えてくれる彼。 嬉しくない訳がない。 でも……… ギュッと彼の手を握り締めた。 「咲のことは心配するな」 うん、と頷くと、「愛してるよ」耳元で熱っぽく囁かれ、おでこに瞼に鼻先に彼の唇が触れてきて、最後に唇に口付けられた。 「んんっ……っ」 「未知の声は、綿菓子よりも甘くて可愛らしい。一人占め出来ないのが悔しい」 深く口付けられる合間に下着ごとズボンを脱がされた。いつ子供たちが起きるか分からないから、上はそのままでいいよって彼。 一旦起き上がると着ていたものを脱ぎ捨てた。 無駄な筋肉ひとつない綺麗な体に思わず目が釘付けになった。

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