ママ、パパと光希さんと裕貴さんとちょっとだけお話ししてくるからお利口さんにねんねしててね。 子どもたちを寝かし付け、そぉーと布団から抜け出し、居間へと向かった。 ｢困ったことになったな」 みんな頭を抱えていた。 ｢どうしたの遥琉さん？」 隣に腰を下ろすと、 ｢未知、寝癖が付いてるぞ」 くすっと笑いながら大きな手が伸びてきて。ぴょんと跳ねた前髪を撫でてくれた。 ｢柚の持ち物である化粧ポーチの中から微量の大麻が検出されたんだ。夢華に気持ち良くなれるからとタバコを勧められ受け取ったが、見たことも聞いたこともない銘柄だったから、吸ったフリをしてポーチに隠しゴミに捨てた。その時のかも知れない、捜査員にそう説明しているみたいだ」 ｢大麻の場合、所持だけでも罪になる」 ｢そんな……」 目の前が真っ暗になった。