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連れてこられたのはあの日の空き教室で、どんっと壁に押さえつけられて顎を掴まれた。 「お前、なんなの?めっちゃ気分悪い。俺なんかした?」 「ごめん、涼ちゃんが悪いとかじゃなくて、俺が勝手に、」 「勝手に無視した?それこそ意味わかんないけど」 「りょ、んんっ」 もう全部言っちゃえ。そう思って涼ちゃんの体を引き剥がそうとしたらそのまま腕を持たれて唇を塞がれた。 薄目を開けて見えた涼ちゃんの表情が悲しそうに見えて、そんなの都合良すぎか。 でも久しぶりに感じた涼ちゃんの熱さに、入り込んでくる舌を拒むことができない。 「んっ、りょ、ちゃ…っ」 「唯斗、今日うち来いよ」 くちゅ、といやらしい音がして舌を引き抜いて、涼ちゃんの目が真っ直ぐに俺を射抜いた。 こんな顔されて、拒絶出来るわけない。 「涼ちゃん、好き…。ずっと好きだった。」 ああ、口に出したらこんなに簡単なことだったんだ。

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