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襲来、そして
「お帰りなさいー、敬吾さんも飲みます?」
淹れたばかりのアイスコーヒーを軽く持ち上げ、いつもながらに機嫌良さそうに逸が言う、が。
「いらない」
帰ったばかりの敬吾は色なく言い捨てた。
ーー機嫌でも悪いのだろうか?
少々残念だが、素面の敬吾があからさまに態度に表すなどというのは珍しいことだ。
放っておいてやった方がいいのかも知れない。
まっすぐリビングに入っていく敬吾の背中を、珍獣でも見るように見送りつつ逸はコーヒーを一口飲んだ。
下手に構うより、先に夕飯の支度でもしてしまおうかーー。
天袋から鍋を下ろすと、やはり無表情なまま敬吾が台所へやって来た。
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