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第1話

昔から身体が小さくて年相応には見られたことがなかった。可愛いね、可愛いねと周りの人は言ったがそれはある年を過ぎた頃から俺にとってコンプレックスを煽る言葉でしかなかった。好きな女子にもまるで相手にされず、そういう目で見られないと振られたこともあった。高校2年になって急に背がのびて男らしくなった。すると不思議なことに手のひらを返したように周りに女が寄ってくるようになった。クラスの女子、年上のお姉さんなどなど。俺は適当に相手を見繕って童貞を捨てた。単調なセックスーー挿れて出すだけの。正直こんなものかと思った。けれどもそこで覚えた快楽や支配感は俺の心を満たすのに十分だった。それから俺は際限なく近寄って来た女に手を出した。特定の相手は作らずヤれそうならヤる。校内の女子も何人か手を出した。その中には本気で俺に惚れて体を許した女子もいた。けれど、最初に付き合わないことを明言してから同意を取っていた俺はそれでもなおなお纏わり付いてくる女子が邪魔でしょうがなかった。"エッチしたら好きになってくれると思った"と泣きながら言われたって、そんなの知るか。イラついた俺は無碍な態度をとりつづけた。女はひどく傷ついた様子で、啜り泣き去っていった。そんなことが2,3回あった。 ーーめんどくさ、心の中で小さく呟いた時だった。 「伊東くん、このあと歴史準備室に来てくれない?」 ふわ、とコーヒーの香りがして視線をあげる。と社会教諭で副担任の佐久間が目を細めて微笑んでいる。物腰柔らかで親しみやすいと評判だ。 「はっなんで?」 わざと不機嫌全開に答える。普通の教師ならムッとするだろう。けれど佐久間は一ミリも表情を変えず、話があるから、ね?と穏やかに、けれど有無を言わせぬ口調で言う。 「……」 俺はさっさと終わらせようと無言で立ち上がり佐久間と一緒に社会準備室に向かった。 社会準備室は教師の机のほかにゆったりした革張りのソファや小さな冷蔵庫等があった。佐久間はグラスに2人分の麦茶をそそぐとテーブルに置いた。俺は佐久間を睨み付けると話って何?とぶっきらぼうに言った。佐久間は小さくため息を着くとゆっくり瞬きをしてある女子生徒の名前を言った。ごくん、唾を飲み込む。ーーその子な、もうこの学校にいれないって転校することになったんだよ。暗に責め立てるように佐久間は言った。部屋が乾燥しているのだろうか、ひどく喉が渇く。佐久間が一口、麦茶を口に含んだ。空いた間を埋めるように俺も思わず麦茶を何口か飲み込む。 「ーーー、伊東くん心当たりない?その子と付き合ってたんだろ」 じいと、佐久間はまるでモノを見るかのように俺に言う。この教師のこんな表情は初めて見た。いつもにこにこ笑ってるのに。 「知らねえよーーーそもそも付き合ってなかったし」 勤めて素っ気なく返す。そっかと佐久間は小さく呟いた。残念だな、と。何が残念なんだ、と聞こうとしてーー俺はそれができなかった。グニャリと視界がゆがんで、そのままブラックアウトしたからだ。 「う…ん?」 ひやりと冷たい空気を感じ、目がさめると薄暗い物置のようなへやにいた。身をよじろうとして自分が今拘束されていることに気づく。感覚がだんだん明瞭になるに連れ、俺は自分の格好に驚愕した。 身につけているものはワイシャツ一枚だけであり、両手はまとめられ頭上で繋がれている。それに加えて折り曲げた脚をガムテープでぐるぐる巻きに固定されておりM字開脚を強制されるような姿勢となっていたのだ。 口の中には布が詰め込まれており吐き出せないようにガムテープが貼られている。 「伊東くん、気がついた?」 ふと、頭上から声がして見上げると側のパイプ椅子に座っていたらしい佐久間と目があった。思わず俺は怒鳴ったーーが声は虚しく口に詰め込まれた布に吸収されていった。佐久間は小さくため息をつくと言った。 「不登校2人、転校1人。…伊東くんに"ヤリ捨てられた"生徒たちだよ…こんな子らをもう何人も増やすわけにはいかないだろ?」 そうしてニヤリ、と笑った。 「もし伊東くんに反省の気持ちがあるなら考えようかなぁと思ったんだけど、それもないみたいだし…女抱けない体にしちゃおうかなって」 フーッ、フーッと荒い呼吸の音が埃っぽい部屋に響く。佐久間が執拗に性器を舐めるのにビクッ、ビクッと内腿が緊張した。男にそこを触られるのは気持ち悪くてしょうがなかったが刺激されるとどうしても反応してしまう。 佐久間は亀頭部に舌を押し付けられチロチロと刺激しながら指の輪でペニスを扱く。ねっとりとだ液を纏わせたせいで指の滑りがよくなり余計感じてしまう。ちゅぽん、と小気味良い音を立てて口を離すと佐久間はローションを取り出し無遠慮にそれを後孔に塗りたくった。嫌な予感がして、俺は暴れたが、まるで脅すように反対の手でペニスを強く握られ、動けなくなってしまった。 「〜〜ッ!」 佐久間の指が後孔の周りをくるくるとほぐすようにマッサージをはじめた。むずむずとした不快感が立ち上るのに、同時に屹立を扱かれるとそちらの快感が勝ってしまう。そうしていくうちに浅いところでつぷつぷと指を出し入れされた。数分後、俺の後孔は佐久間の指の侵入を許すようになっていた。 「んぅ、ふ、んん!」 拒絶しようと俺は首を振るのに佐久間はまるで意に返さず、何かを探るようにナカをクチクチと掻き回した。しばらくそうしていたが、ある時から腹側のある一点を執拗に刺激し始めた。ぐう、とおしたり緩めたりといったように。はじめはむずむずとした尿意に近い感覚だったのに、やがて会陰のあたりがじいん、じいんと痺れてきてそうして突然突き抜けるような快感が脳天を貫いた。途端にきゅう、と後孔が佐久間の指を締め付ける。 「???〜〜〜ッんん!っん゛ーーー!」 「…みつけた」 佐久間はそういうとべりべりと口元のガムテープを剥がし口の中の布を引きづり出して放った。布は唾液でびっしょりと濡れておりぼとりと重い音とともに落ちた。 「ッハァ、ハァ、ゴホッ、ゴホッ」 「そうそう、ーーゆっくり呼吸して、」 佐久間はのんびりいうとまた、俺が息を整えるのを待たずに再度"そこ"を刺激し始めた。頭の中に無理やり波を起こされ、視界がぼやけ、体が仰け反る。 「ひっ、やめっ、やめっ、ーーー〜〜ッああ!」 びくんと腹筋が痙攣する。涙がポロポロとこぼれ落ちた。佐久間は皮肉げに笑うと伊東くんはオンナの才能があるんだねぇと揶揄った。可愛いいなぁと言われて、カァと頰が火照る。2本目の指がゆっくりと挿入される。指が馴染むと二本の指が後孔を拡げるよう動いた。動きながら佐久間はまた反対の手でペニスを扱き始めた。するときゅうきゅうと後ろが締まり、それによって前立腺が押し込められてまた快楽が響き渡る。屹立からはとろとろと先走りが溢れ出した。フーッ、フーッと歯を食いしばり荒い息をして耐えようとするのに佐久間がしつこく何度も何度も触ってくるから。 「っ、しつこ、んぅ、ふ、ーーああ!」 我慢できずに声が漏れ出た。佐久間は意地悪そうに笑うと低い声で囁いた。 「ーーそんなにいいの?じゃあ、ほら、おっぱいも吸ってあげるよ」 「んーーーっ!やめろ、いやっ…ああっ」 佐久間の分厚い舌が、ぬるりと放置されてた乳頭にからみついた。その瞬間後孔のなかがきゅん、きゅんとおののきおんなみたいに高い喘ぎが漏れ出た。つま先が何度も丸まって、伸びて、内腿がぴいんと緊張した。 「気持ちいいね、伊東くん…」 佐久間はようやっと指を引き抜いた。俺の後孔に熱い先端がひたりと当てられる感覚がした。 「ちゃあんと覚えてね?」 「ひっいや、いや、いや、やだぁ…!ーーーあっああ!」 大きな手で腰骨を抑えられ、ズ、ズと熱いものがナカに入ってきて体が仰け反った。佐久間は奥まで入れず、浅いところで腰をくちゅくちゅと動かした。まるでピンポイントでしこりを弾くような動きに俺はただただ身悶えるしかなかった。 「あっ、ああ!抜いてっ、抜いてください、おかしくなる、あたま、へんになるっ…アア!」 「うん?いいよ、へんになっても先生が責任取ったげるから、…っほら…」 ピクピクと震えていたペニスを分厚い手が包んでコチュコチュと扱かれる。ひゅ、ひゅと息が鳴った。同時にナカのものがいっそう深く後孔を穿った。佐久間の陰毛の感触を会陰に感じた。チカチカとした花火が目の前で弾けるようだった。 「あっ、ああー!ああ…やだ、やだぁー!いく、も、いく、ああ、ああ!」 びくん、びくんと腹筋が痙攣し、俺は達した。佐久間はペニスを俺から引き抜くと扱き出して射精したようだった。しばらく体の力が入らず俺はくたりと脱力した。 佐久間はおもむろに立ち上がると、おれに携帯を向け数枚の写真を撮った。絶望に目を開く俺にのんびりと言った。 「写真は僕の家のパソコンに転送したよ。さて、これからの学校生活が楽しみだね、伊東康介くん?」

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