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★22-6 十分興奮してる【注:本命以外と】
ローションをたっぷりつけた指2本を、凱 のアナルに再び入れて解 したあと。
「もう1本入れて。平気」
そう言うけどさ。
これ以上広げるの……初心者には正直勇気要るよ?
ペニス挿れるつもりでいるのは、ひとまず置いといてだ。
「3本根元まで入るよーにしとかねぇと、ちんこ突っ込んだら切れるかも」
「怖いコトいうな」
「俺は慣れてるから大丈夫。けど、お前ん時はしっかり解せよ……んっ」
入り口まで引き抜いた2本の指に、薬指を重ねる。
「じゃあ……入れる」
3本になると、指同士に隙間も出来て一気に太くなる。
指先を揃えて少しずつ……アナルの襞 、ほとんど伸び切っちゃうんじゃ……!?
「っつッ! はっ……はぁ、んんッ……!」
「入った。根元まで……きついけど」
「動かして入り口、慣らして……いいトコあんま、あてんな……よ」
「うん」
凱の指示に従いながらアナルを解す。
今から俺のペニスを挿れるためはもちろんだけど、この先……自分のここに挿れられる時のために教わってる。
そう考えると。
自分が涼弥にやられてる妄想しちゃう俺、誰ですか……!?
つい1時間か2時間前は、男が平気かどうか不安だったくせによ?
男に触られて鳥肌にならない? 悪寒はしない?
男に刺激されてペニスは反応する?
男相手にその気になる?
男相手に欲情する?
そんなレベルにあった俺のエロゲージは、今や何段階もアップして。
好きなヤツとのセックスを思い描き、文字通り望んで欲してる。
しかも。それ以前に。
友達100パーセントの凱と俺が、マジでエロモードになれるのか? どうやって?
そんな心配もしてたくせによ?
今の俺、コイツがほしくてたまらない!
凱とセックスしたい。
愛だの恋だの関係なく。
抱かれるのはやめにして俺が抱くことにしたけど、もはやその理由もどっかいきそうなくらい。
こんなに欲情に支配される自分、俺は知らない。
求めるのは快楽だけなのか?
気持ちよくなりたい。同時に、気持ちよくさせたい……それは、身体だけじゃなく心も凱をほしがってるからか?
涼弥を思う気持ちは変わらずここにあるのに!
それでも。
罪悪感は皆無で。
凱に呼び醒まされた欲望は全開で。
欲するままに……これからセックスする。
後悔はゼロだ。
「っく……! んっ……そう、ご。もっ……いー……やって」
凱のアナルの入り口を3本の指を抜き差ししながら、そのつけ根で入り口を回し広げてた手を止める。
「わかった」
「ん……あっ……はぁ……」
ゆっくり指を引き抜くと、アナルは僅かな隙間を開けてすぼまった。
ベトベトの指を抜き。近くに用意しておいたゴムをつけて、その上からローションを塗りたくる。
「凱。俺、やったことなくて加減わからないから……つらかったら言って」
「大丈夫。イマイチ興奮しなかったらさー……俺が気持ちいーの見て、自分がやられんのイメージしろよ。お前本来はネコかもしんねぇからな」
「十分興奮してる」
プラス、イメージもたぶんしちゃう……バッチリだ。
「挿れて。最初だけゆっくりで。あとはお前の好きにやっていーぜ」
凱の脚の間に腰を入れて、アナルにペニスをあてがう。
少し力を入れて押してみるも、肉の弾力に阻まれて侵入出来ない。
ここ抉じ開けて入れるの、最初はけっこう力込めなきゃダメっぽい……指みたいに尖ってないもんな。
大きく息をついて。
グッとペニスを押しつけた。アナルの入り口がめり込むように内側にめくれるのに怯んだけど、そのまま押し進める。
「んッくっ……ッ! はっんッ……つッ、んんッ……!」
堪えるのは痛みか苦しいのか、凱の眉間に深い皺。
だけど、目は閉じずに俺を見てる。
凱の瞳を見ながら、腰を押す力を強めた。
「いッあッ……! っん……」
開いた凱の口に舌を差し込む。上顎を舐め回し、触れてきた舌を吸う。
荒い息を漏らしながらも、凱の舌も俺の口内を舐る。
激しいキスの間に。
亀頭部分がなんとかアナルの口を超え、そのあとは少しずつ奥へと進み。俺のペニスのほぼ全長が凱の中に収まった。
がんばればもっと入れそうだけど、コリって行き止まりっぽくなってるから……これ以上は怖い。
入ったぁ……俺のもちょっと痛かったよ。てことは、凱はもっと痛かったんじゃ……?
つーか、ペニスの形……最初に入れる先っちょが、ぷりっと太くなってるってどーなの?
生殖機能的に、入れてから抜けにくくするためなんだろうけどさ。
挿れる時、挿れられるほうは大変だよね?
「痛くないか?」
「はぁっ……ん、平気……お前は……?」
「入り口のとこがキツいけど、お前の中……気持ちいい」
凱が笑みを浮かべる。
「將梧 。もう挿れちゃったから、さー……今すぐ抜くのも、飛ぶまでやんのも、同じじゃん?」
「うん」
1分以内は未遂とか。イカずにやめたら、なかったことに……なんてならないね。
凱とセックスしましたって事実はもう翻 らない。
「俺、お前がほしい。ちょーだい……めいっぱい」
凱の欲望も全開。
素直なのはかわいいなって、会った初日に思ったっけ。
素直には素直だ。
「気が合うな。俺もそう思ってた」
唇の端を上げる俺の首に手を伸ばし、凱が舌を突き出した。
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