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第8話回復したけれど……
「やった、治っ……アッ、待っ、修吾、んァ……っ」
喜びで正気に戻りかけた隆幸さんの滾ったものを、俺はすぐに掴んで腰を揺らしながら扱く。
中での行為が気持ち良いのだと教え込むには都合が良かった。
「ちゃんと機能して良かった……こうやって同時に刺激されるとすごく気持ち良いから、隆幸さんにも知ってもらいたかったから」
「ダメ、も、イっ……ぁ、あアアアッッ!」
久しぶりの勃起で溜まりに溜まっていたのか、隆幸さんがあっという間に白濁の液を散らす。その瞬間に合わせて中のイイ所をズルッと強く擦れば、肉壁が大きく脈動した。
全身を赤くさせながらピクピクと震わせ、隆幸さんは短い呼吸を繰り返して乱れた息を整えようとする。まだ快感の中にいるのか、息を吸うタイミングに合わせて中の脈動も続く。
ああ、隆幸さんが中で俺を抱いている。
キュッ、キュッ、と俺のものを締め付ける感触に思わず陶酔してしまう。
ポジションがどっちでも俺はこの人に包まれるのが好きなんだと分かって、ますます隆幸さんへの想いが膨らんでいく。
もっとこの人を愛したいし、込み上げてくるものを全部ぶつけたい。
元のポジションに戻るのが嫌という訳じゃないが、今は受け取るよりもガンガン与えて押し付けて俺という人間を刻み付けたかった。
俺は隆幸さんの腰を掴んで持ち上げる。
「EDの回復祝いに、今日は隆幸さんにいっぱい気持ち良くなってもらわないと……俺もずっと我慢して溜まってたから。とことん付き合ってもらう」
「ま、待てって、これ以上やると、おかしくなりそうだからっ! 交代しよ……はぅッ」
「病み上がりに無理はさせちゃいけないし、完全回復させるためにしばらく俺が看病する……だから安心しておかしくなって」
「看病ってお前……っ、ひぁっ、ん、ぁ……ッ、や、また、ぁ――」
短いストロークで奥を突いていくと、我を取り戻しかけた隆幸さんが面白いほどあっさり崩れてよがる。やめて欲しそうな素振りを見せたけれど、もう顔が蕩けているし、出したばかりのものも勃ち始めている。体は嫌ではないようだから続行した。
初めてとは思えないほど隆幸さんが乱れてからというもの、俺は治療と看病と称して隆幸さんを抱いた。最初は軽く抵抗するけれど、俺の下で隆幸さんはすぐに観念して身を委ねてくれた。
その甲斐あって、隆幸さんのEDは治っていった――限定付きで。
「……今日も俺が挿れられるほうなのか?」
「はい。だって、ホラ……」
俺の下で不満げに眉間を寄せる隆幸さんの股間へ手を伸ばし、軽く扱いたり先端を弄ったりする。けれど、ふにゃりと柔らかいままで起き上がってはくれなかった。
「普通に触っても勃たないから……こうすると勃つのに」
連日の行為で解れやすくなった孔にローションを垂らし、軽く揉み解してから俺の熱くなったものを挿れる。一気に中ほどまで滑り、悦ぶ所を何度も擦ると、
「アッ、やめ……ッ、それ、されたらぁ……抱かれるしか、できなくなる……ぅ……」
甘く喘ぎながら隆幸さんのものが昂り、硬くなっていく。
隆幸さんは勃つようになった。けど、俺に抱かれないとまったく反応しないという体質になってしまった。
俺は口元が緩むのを抑えられなかった。
「まったく勃たなかったのが勃つようになったんだし、続けていけば完治する日がくるかも……」
「お前、他人事と思ってぇ……んンッ、ぁ……っ」
「どんな隆幸さんでも、俺は愛してる。だから今はいっぱい愛させて。隆幸さんが俺を愛してくれた以上に――」
本音を漏らして懇願すれば、隆幸さんが息をついて抵抗をやめる。抱くことを許されて俺は思うままに腰を振った。
俺たちの間で隆幸さんのものが揺れる。俺でしか勃たないそれがいじらしく思えて、俺はしっかりと可愛がってあげることにした。
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