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第1話

「君には音山学園に通ってもらう」 そう旦那様に告げられてから1週間。 今日から新しい学園生活の始まりです。 俺の名前は「櫻葉 直」訳あって学園では望月直と名乗ることになっている。 望月とは俺の旧姓だ。 ちょっと話がややこしいんだけど、ことの経緯を説明すると…… 俺の父と母は駆け落ちで結婚したらしい。 一般家庭育ちの父。 日本を動かす企業を経営している、言わば上流階級育ちの母。 もちろん母の両親は猛反対。 息子の俺が言うのもあれだけど俺の母親はめちゃくちゃ美人だった。 その為もあってか数多くの企業からお見合いの話がかなり舞い込んでいたらしい。 母の家からしたら、きっといい家柄の息子さんといわゆる政略結婚をさせたかったのだろう。 それが結婚してもなんの影響力もないあるいは、マイナスしかおきないただの一般家庭の息子と結婚したいだなんて許せなかったのだろう。 それでも父は母が好きで、母は父が好きで。 母は家と縁を切るも同然で家を飛び出してきたと聞いた。 それで2人で一緒に住んで、結婚して俺を産んで。 幸せな穏やかな日々が続いていた。 俺がなぜ"らしい"や"聞いた'という曖昧なのか。 約1年前に父が。 約1ヵ月前に母親が。 俺は両親を亡くした

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