放った快感で息を弾ませてているオレに灰谷が言う。 「カワイかった。ずいぶん出したな。やってなかったのか」 え？灰谷の手にはオレの…。 「うわっ、何見てんの。早く拭いて」 ベッドサイドのティッシュに慌てて手を伸ばしたオレを灰谷はそのまま前に押し倒した。 オレはうつ伏せに倒れこんだ。 「何すんだ。うわぁっ」 お尻に何かを塗りつけられる感触がした。 え？それってまさか。 「オマエんち、ローションとかないだろ」 「ロ…ロ…え？」 「いいから。そのまましばらく大人しくしてろ」 何何なんなの。 オレは恥ずかしさにベッドに顔をうずめる。 灰谷はしばらくオレに触れなかった。 でも、感じる。 視線を感じる。 熱い熱い視線。 頭のてっぺんからつま先まで。 本当に目に焼きつけようとしているみたいな。 その視線を感じるだけでジンジンする。 カラダが熱い。 灰谷…早く触って。早くキスして。 チュ…髪にキスが降ってくる。 灰谷はその大きな手でオレの髪に触れて撫でる。 頭のカタチを手のひらで写し取るように撫でて、キスをする。 一度イって敏感になったオレのカラダはそれだけでピクピクしてしまう。 そして耳。 灰谷の指が耳のフチをつまんでこする。 チュプ　チュプ　チュプ。 音を立ててカタチに沿ってしゃぶられる。 「あッ…ん…ん…」 「オマエ耳、弱いよな」 耳元でささやく灰谷の声にカラダが震える。 「ここもだけど」 「あッ…んッ…」 カラダの下に手を入れて耳とは反対側の乳首を愛撫される。 乳首を撫でてこすってつまんで、耳のフチを舌先で舐め上げる。 耳と乳首、違う快感を二つ同時に与えられて、声がモレる。 「あッ…ヤッ……あッ…んッ…あッ…」 自分でも知らずに腰が上がったり下がったりしてしまう。 さっきイったばかりなのに前がまた固くなってくる。 「…灰谷…ハッ…ハッ…ハッ…ああッ…」 灰谷の手に前をキュッと掴まれた。 「あッ…」 「もうちょっとガマンな」 灰谷が耳元でささやく。 そしてまた灰谷はオレには触れず、じっと見つめる。 その視線が熱い。熱い。 「ヒヤッ…」 首筋に冷たい感触。 灰谷の指がオレの首を両側から掴みこんだ。 さっきまでは熱く感じたのに今はなぜかひんやりと冷たい。 灰谷はまたしばらくそのままで動かなかった。 何考えてる？灰谷。 「ハッ…ハッ…灰谷…」 「…ワリぃ……うなじ…エロくて…」 うなじにチュッと唇の感触が。 「あッ…」 「おっ、ここも感じんの」 「あッ…んッ…んッ…ふッ…」 灰谷がうなじに優しくキスをするたびに声が出て、腰が浮き上がってしまう。 「やめろ…」 ゾワゾワゾワゾワする。 「オマエ感じやすいな」 「…誰と比べてんだよ」 いままでの女か？ 「ヤキモチ？クソ…カワイすぎる…あふっ…」 「イタッ！」 肩に小さな痛みが走る。 灰谷が噛みついた。 ガブリガブリとまるで何かを確かめるように噛みつかれる。 「痛いっ…痛いっ…灰谷…何すんの…」 「オレの痕つける。オレのもんだって〈しるし〉。イヤか？」 「イヤじゃないけど、あんま痛くしないで」 「じゃあこうだ」 灰谷が首筋にチューっと吸いついた。 「できた。これで真島はオレのもん」 上機嫌な灰谷。 「子供か！」 「子供だ！」 灰谷が笑ってる。 オレも頬がゆるむ。 灰谷がオレの顔を見つめた。 「真島」 「ん？」 「真島ぁ」 灰谷が一転、なんだか泣きそうな顔になる。 「…なんだよ灰谷ぃ」 灰谷がカワイく見えた。 オレは灰谷に向き直り手を伸ばし、顔を引き寄せてキスをする。 オレで気持ちよくなってくれ灰谷。 腹に当たる灰谷の前がゴリゴリと固く大きくなっているのがわかる。 唇を離すと灰谷が言った。 「真島、挿れたい…」 「いいよ」