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番外編(菅野×小森編) 恋、ころりん プロローグ

「読者の皆さん、こんにちは! 小森風太《こもりふうた》こと、こもりんですよ。僕が月影寺に預けられたのは、今から5年前。中学を卒業してすぐ、15歳の時でした。僕たちの話を読みたいというリクエストを頂戴しましたので、今日から少し語らせてください番外編(菅野×小森編) 恋、ころりん プロローグ  風太が頬を染めて、俺を見つめる。  相変わらず可愛い笑顔に、胸の奥がキュンキュンするよ。 「菅野くんの番ですよ。ファイトです!」 「お、おう……えっと、こんにちは、俺は菅野良介です。葉山の同僚として『幸せな存在』には早い段階から登場していましたが、やっと日の目を見る時が来たらしいです。俺はただ葉山に幸せになって欲しいと願っていただけなので、こんな風に主役になるのは烏滸がましいのですが、風太と電撃的な出会いをし、これから付き合っていくにあたり、少し俺の過去を伝えたくなりました。風太……君が聞いたら少し辛い話もあるかもしれないが、いいか」  風太を見ると、もぐもぐと呑気にお饅頭を食べていた。  まったく~!   目を離すといつもこうだと苦笑した。 「あぁ、モグモグ……あの、知花ちゃんのことは、どうか遠慮無く話して下さい。あの女性は僕の手で送り出した人なので……僕も知りたいです。生前の彼女の様子を……」 「ありがとうな。じゃあスタートだ」  俺たちは手を恋人繋ぎにして、正面を向いて頭を下げた。   「では、番外編 菅野×小森編 『恋 ころりん』 開幕です!」 「せーの、よろしくお願いします!」 「よろしくお願いします!」  

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