「挿れるぞ……」 「……う、ん……ッ」 早急に指を増やし、でも優しくそこを押し広げ、もう十分だろうと言う時に指の代わりに俺のを宛てがう。 それをゆっくりと後孔に擦り付けると亜季の身体が震えた。 「……ッ……は、や……くッ……」 そして、吐息混じりに囁く声が俺を更に欲情させ、気持ちと連動するかのようにその中へと自身を押し進める。 「……ッ……キッつ……ッ」 「んああッ……すご……」 めりめりと音が聞こえそうな程の圧迫感と熱が俺を飲み込んでいく。 そこはとても熱くて、でも凄く気持ち良くて、ろくに動いてないのにヤバい気がした。 「……はぁ……ッ……亜季ッ……」 「ん、あ……ッ……あ……ッ」 正常位のまま抱き合いながら、ぴったりと肌と肌を合わせていると汗で異常に滑りがよくなる。 それも相まってか、突き上げるスピードは速度を増し、再び限界が近くなる。 「……ッ……ちょっと……ッ……ヤバい……か、も」 「俺も……ッ……気持ち……よくて……イきそう……んッ」 「じゃあ、出す……ッぞ」 「ん……ッ……浅いとこ……擦って……」 「わかった……」 ギリギリまで引き抜き、亜季が感じる前立腺の辺りを細かく擦りながら腰を振る。 「あ、あ、……ッ……いい、イく……まさ、むね……」 「俺も……イく……ッ……」 そしてそのまま突き上げを強くすると、亜季は俺のを締め付けながら身体をビクつかせ、二人の胸の間に生暖かいそれを放った。 その締め付けに耐えられなかった俺もそのまま亜季の最奥へと熱を吐き出した…… 「ドクドク……してる……」 「……ッ……はぁ……はぁ……あ、ごめん……ゴム付けるの忘れてた」 「……いいよ、暫くこのまま抜かないで」 「え……」 中に挿れたままそんなこと言われたら…… 「ちょっと……ッ……なんか、また硬くなってる気が……」 「そんな可愛いこと言われたらそりゃデカくなるだろ。つか、一回じゃ治まるわけない」 当たり前のように腰を動かして再びキスをせがむと「しょうがないな」と言いながらも甘えてくれる。 「……亜季……好きだよ……愛してる」 「政宗……ッ……俺も……愛してる」 ギュッとしがみつきながら愛を囁き合うと幸せが満ち溢れていく。 これから先、一生亜季の記憶が戻らなくてもいい。 今はあの頃以上に幸せだから。 「亜季？」 「ん？」 「亜季が何度俺を忘れても、その度に記憶を上書きする。それで、それ以上に愛するから」 「何度もって、そんなに忘れたくないよ」 苦笑しながらも幸せそうに笑う姿に一緒に目を細め、「だよな」と呟くと俺を引き寄せ口を塞がれた。 だけど、亜季？ 俺は何度だってお前を愛する覚悟は出来てるんだよ。 それはもうずっと前、きっと出会った頃から…… だから……俺は何度だってお前に恋をするんだ。 END