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第28話

-そして、今。 「…僕をお兄さんの元に帰して」 優紀は、兄貴の元に帰してと涙を流して俺に訴える。 目の前に居る、俺の側ではなく。 兄貴の元に戻りたいと。 一緒に居た間に、兄貴に情が移ったのか…。 あれほど俺の事が好きで、俺しか見なかったのに。 今は兄貴を見ているのか。 俺しか見なかった時のように。 兄貴だけを…。 そう思った時。

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