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第1話〜出会い〜

………い、今のは空耳か? 俺耳悪くなったかな? でも、声が聞こえる程近いのは、俺だけ だよね? ま、まさか………噂の二重人格ってやつか! (何の噂だよ! ) 俺はいちおう聞いてみた。 「な、何かいったか?」 「ん?別に。」 だよな。睦月が舌打ちしたんじゃないよな。 ビックリしたぞ。 「怒られちゃったね。」 ん? あれは、俺も怒られたのか? あ、俺のせいか… 俺は、偉いから緊張してるのに 答えたんだよ! 偉いだろ? 「あ、うん………怒られちゃったね。」 ………………。 やばい。無言が苦しい。 もっと返しやすい言葉にすれば 良かったのか? でも、また怒られちゃうし。 なんて無駄なこと考えて居たら いつの間にか授業が終わっていた。 毎時間、毎時間 肩や、手が当たって緊張しまくっていた。 いろんなところが触れるたび 体が強張って 俺が好きなことがばれないが 心配だった。 あっという間に時間が過ぎ もう、HRだ。 「あしたは、…」 いつもは、早く終われと願う 先生の話が今日ばかりは、まだ終わる な。と願っている。 ーガタッガラガラ 「起立!さようなら。」 「「「さようなら。」」」 先生の話なんで 今日に限って早いんだよ! このヤロー! 「………リョータ、行こっか。」 「う、うん。」 マジでどうしよう。 俺、大ピンチ。 何にも考えてない。

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