167 / 210

第168話 子供じゃない 4

笑いが止まらない俺を、涼太が睨む。 突然振り上がった涼太の右足が、俺の頭上に降ってきて、慌てて避けたが、反応が遅れて肩に重い衝撃が走った。 「いってぇ!・・・・・・ごめんって。もう笑わねえから」 フン、と横を向いて拗ねる涼太。 ああ~、拗ねた顔もカワイイな~。 肩にのせられたままの足を掴んで、脹脛を甘噛みすると、涼太はビクっと足を引こうとする。 それでも離さずに、脹脛から膝裏まで舌を滑らせると、小刻みに涼太の足が震えだした。 「そん、なとこっ、舐めんな・・・」 「気持ちいいくせに」 涼太の肌が、一気に熱くなる。 這わせた舌を、内腿に刻まれた文字まで滑らせる。 傷ひとつ無かった白くて滑らかな涼太の内腿に、自分の名前と同じ意味を持つ文字が刻まれている。 ダサイ・・・けど・・・。消えないように彫られた文字が、涼太は俺のものだと主張しているようで、苦しいほど胸が熱くなった。 「こんなんで、信用しろって言っても無理かもしんねーけど・・・オレは、青以外の誰のものにもなるつもりねぇから」 俺を信用させるためだけに、自分の体傷付けてまで何やってんだよ・・・。 「本物のバカだな、涼太。・・・でも、めちゃくちゃ嬉しい。バカだけど」 「バカバカ言うな!」 怒る涼太も堪らなく可愛い。 太腿の付根、男性器のすぐ横の辺りに口付けると、涼太の腰がビクッと浮き上がる。 「あ、青、ちょ、そこなんか・・・」 「ここ、涼太の動脈と静脈があるところ。命に関わる大事な血管だよ。そういうのがある所は神経が集中してる」 「は?なに、急に」 「わかんねぇ?敏感な場所ってことだよ」 「敏感って・・・・・・あ、やぁっ、あ、あ・・・」 その場所を何度も啄むように柔く吸い上げると、体を仰け反らせて涼太が悶える。 「首が弱いのもそういう事。でも、首よりこっちの方が涼太は弱いんだ?」 左右の付け根を舌と指で撫で続けると、涼太の反り勃った中心から溢れた液が、つうっと垂れてシーツまで濡らしていた。 「や、もぉっ、そこ・・・だめっ、・・・や、だ・・・」 「そんなにいいんだ、ここ。・・・思いっきり歯立てたらどうなるんだろうな、涼太」 涙を流すほど感じている涼太にそう言うと、恐怖からなのか、期待からなのか、濡れている局部がヒクヒクといやらしく反応する。 「噛んでいい?」 口を開いてゆっくり太腿の付け根部分に近付く。 「あ・・・やめ、ろ・・・や・・・・・・」 涼太は泣きながら必死に俺の髪に指を絡ませて、体を震わせる。 「ひぁっ、あ・・・ん・・・・・・」 肌を吸い上げ軽く歯を立てると、涼太は体を大きく浮かせて、白濁した液体を自分の腹の上に吐き出した。 「まだ前も後ろも触ってないんだけど?」 「知るか!青が変なとこばっかいじるから、オレの体がおかしくなるんだろ!」 涼太にそういう素質があるんだろ・・・って言うとまた怒るんだろうな。 「涼太がおかしくなったら、ちゃんと責任取ってやるから」 不貞腐れた涼太の濡れた睫毛に口付ける。 「とりあえず、涼太のせいでこうなってんだから、先におまえが責任取って」 「え・・・、なんかもう・・・疲れた。先にメシ食ってから・・・」 起き上がってベッドから下りようとする涼太を押し倒し、はち切れそうになっている自分のものを、無理矢理後ろの穴に押し付ける。 「待った!いきなりは無理!どんだけぶりだと思って・・・」 「じゃあ、ケツはメシの後まで我慢してやる。足閉じてろ。・・・ガキじゃないんだから、わかるよな?」 「・・・ハイ」 大人しく素股に応じる涼太。 結局、夕飯の前はそれだけしかさせてもらえず、俺は悶々としながらすき焼きを食べるのだった。

ともだちにシェアしよう!