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登場人物・ストーリー

【登場人物】 (さかい):32歳独身のサラリーマン。小動物、特にうさぎが大好きで、週一でうさぎカフェに通い、うさぎグッズを集めている。仕事は残業が多く結構疲れ気味。うさぎだけが癒し。受け。 ポム君:20代半ばに見える青年。自称、堺の通っているうさぎカフェのうさぎ。朗らかで素直なタイプ。料理などの家事が得意。攻め。 【ストーリー】 《起》 サラリーマン堺の唯一の癒しは、半年前にオープンしたうさぎカフェ「バニカ」。一番の推しはロップイヤーの「ポム君」で、週に一度通ってはポム君にキャベツを貢ぐのが唯一の楽しみだった。 ある日、堺は彼女にフラれヤケ酒をして泥酔。公園のベンチで潰れていたところを通りすがりの青年に介抱され、自宅で目を覚ました。 青年は自分がうさぎの「ポム君」だと名乗り、「かつて助けてもらった恩返し」として、住み込みで家事を手伝いたいと言い出す。 堺はかつて「バニカ」に行った際、店から逃げ出してしまったポム君を追いかけて捕獲し救ったことがあった。 堺は彼がうさぎの「ポム君」だとは信じられないものの、自分も助けてもらった恩があるので、しばらくの共同生活をOKする。 《承》 堺とポム君との生活が始まった。 ポム君は料理、洗濯、掃除など完璧な家事と朗らかな振る舞いで、仕事に疲れた堺をサポートする。 生活を共にするうち、堺はポム君に癒されている自分に気づく。 ポム君がうさぎであるということは半信半疑のままだが、ある日彼が出勤するのを尾行したところ、確かに「バニカ」へ入っていった。 そんな経緯から堺は「本当にうさぎなのかも……いやまさか……」「どちらにしろ彼には癒されているし、家事も助かっている。ずっとここにいてほしい」という思いを抱くようになる。 《転》 ある晩、堺はポム君の希望で一緒に寝ることに。 彼女にフラれた経緯を話すうち、ポム君に好きだと告げられキスされるが、拒んでしまう。 「出てってくれ」と言われたポム君は家を飛び出し、それきり三日帰ってこなかった。 彼を心配し、彼がいないと寂しさを感じることに気づいた堺は、仕事をなんとか定時であがり「バニカ」を訪れる。そこにはうさぎの姿のポム君がいた。 うさぎのポム君を抱き上げ、謝罪の言葉を伝えるが、ふとした拍子にポム君が店の外へ逃げてしまう。 隣の古着屋の中へ駆け込んだポム君を慌てて追いかける堺。なんとかポム君を捕獲したとき、目の前には古着屋の店員が立っていた。堺が顔を上げると、それは人間の「ポム君」だった。 《結》 人間のポム君が堺の家で真相を告白する。 ポム君はもともとただの人間。 堺は覚えていなかったが、以前うさぎのポム君が逃げだしたときも、逃げ込んだ先は隣の古着屋で、追いかけてきた堺は人間のポム君と顔を合わせていたのだった。 そのときに堺の笑顔に一目惚れしたポム君は、何とか堺と近づきたいと思っており、酔いつぶれた堺を見つけたチャンスを逃すまいと、この設定を考えついたのだった。 堺はポム君の気持ちが純粋な恋心だとわかり、受け入れる。

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