8 / 34
本編 06
リゲルが洋書に目を遣り、顔を上げた時には、もう立ち去るアンタレスの黒髪が揺れる後ろ姿。
回想のリゲル「あ、あの⋯⋯ッ!」
思わず呼び止めるリゲル。
回想のリゲル(だ、誰⋯⋯?)
スラリとした細身の長身に、長い艶やかな黒髪が靡く。
どうでも良さそうに、あばよ、とばかりにヒラヒラと手を振る横顔に、リゲルの心臓がドキンと跳ねる。
真っ赤な顔で息を呑むリゲル。
ぎゅっと胸元に洋書を抱きしめるリゲル。
ともだちにシェアしよう!
fujossyは18歳以上の方を対象とした、無料のBL作品投稿サイトです。
8 / 34
ともだちにシェアしよう!