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第1話
咲夜は黙って家の前に立っている
「咲夜、中に入らないの」
海都はドアを開け、咲夜に尋ねる
「ん、あぁ入るよ」
咲夜は家の中に入る
「咲夜、また猫と遊んできたの」
海都が尋ねると
「うん、よく分かったね」
咲夜は微笑む
「猫の毛が髪の毛についてるから。取ってあげる」
海都は少し離れていた為、背伸びをして咲夜の髪に触れようとした
しかし、バランスが取れなくなり、咲夜に倒れこんでしまった
「ごめん、咲夜…怪我してない」
海都は咲夜を心配する
すると、咲夜は微笑んで
「俺は大丈夫。海都は何も怪我してない」
と海都を気にかける
「俺も大丈夫なんだけど……顔が近いね」
海都の頰が赤くなる
「照れてんだ、可愛い。こうしたらどんな顔するの」
不敵な笑みを浮かべると咲夜は、海都にキスをし、舌を絡めた
「ん、んぅ……」
海都はより顔が赤くなり、咲夜のキスを受け入れていた
咲夜の舌が海都の口から離れると、海都は自分の部屋へ逃げていった
「あ、海都……」
咲夜は少し悲しそうな顔をする
自分の部屋で海都は、独り言を呟いた
「何で、顔が近いだけでもドキドキするんだよ。キスされたときなんて、心臓の鼓動がうるさくて、咲夜に聞こえちゃうんじゃないかと怖いぐらいだった。まだ同居し始めて間もないのに……どうしよう」
ドアをノックする音が聞こえてきた
「か、海都……話があるんだ。外に出てきて聞いてくれないか」
咲夜は海都を誘う
海都は、外に出る気になれず、紙に[話って何?そこから言ってくれない?]と書いてドアの隙間から廊下に送る
咲夜は紙を見ると
「ここから言うのじゃだめなんだ。お前と目を合わせて話したい」
と言った
海都はその言葉を聞くと、ドアを少しだけ開けると中から、咲夜の様子を見る
すると咲夜は、ドアを全開に開け、海都に壁ドンをする
「えっ…咲夜、どうしたの」
海都は動揺しながらも、咲夜に尋ねた
「海都、何で逃げんの」
咲夜は無表情で海都に顔を近づける
「何故か、よく分からないけど……咲夜の近くにいれなくて、逃げちゃう」
海都は困った表情をする
咲夜は海都を床に押し倒す
「じゃあ、それ、克服する?」
咲夜は不敵な笑みを浮かべる
「ど、どうやって克服するの」
海都は不思議そうな顔をする
「こういうことだよ」
咲夜は海都の服を脱がそうとする
「や、やめて」
海都は咲夜から離れる
「ごめん、咲夜から逃げた訳じゃなくて……ただ、見せたくないものがあるから」
海都は涙目で訴える
「大丈夫、分かってるよ。ちょっと俺、風呂入ってくる」
咲夜は海都と目を合わせずに部屋を出た
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