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 昼休み、初期設定の着信音をワンコールできって通話にでればのんびりとした声が聞こえてきた。 「次の往診日?」 『そう。次の往診日。マジックを見せる約束だから、一緒にいかなきゃ嘘になるじゃないか』 のんびりとした声に子供との約束思い出す。 「あぁ、そうだったな」 『だから、いつがいい?土日?平日?図書館利用しないから定休日があるのかもわかんないんだよね』 以前にも聞いたことのある言葉に曖昧に相づちを打ちながら、覚える気がない男に頭を抱える。 「……だったらいい。俺の休みだから」 スケジュールを眺めて答えれば「わかった」と軽い答えが返ってきた。 「その前に一度そっちにいくわ。データも揃ったから」 『うん、ありがとう。こっちも依頼しているけど、聞く人が違えば違う話がでてくるからね』 古坐魅の声に苦手な男を思い出す。 「あぁ……うん」 男なのに女のようにも見える、古坐魅に似ていると云われる男の記憶に苦い声がでた。 じゃあ。それも含めてよろしく。と通話を切った。 時計を見れば昼休みの終わり間近。さっさと仕事を片付けて帰ろう。と気持ちを切り替えた。

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