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〇新居のリビング(玄関に居た時間とさほど変わらず)
寛也「さて、俺はどこで寝ようかな?」
部屋の扉を開け、今夜寝る場所を探す寛也。
どの部屋も越してきたばかりで段ボールが置いてある。
智之「お義兄さん!」
新婚家庭に妻の兄が居るのはおかしい、ここはしっかりと言わなければとゴクリと喉を鳴らし、寛也に話し掛ける智之。
寛也「あん? お義兄さんって呼ぶんじゃねぇよ! 義理の兄みてぇだろうが!」
智之「ひぃ!」
ズカズカと近付いてきた寛也にガシッと怖い顔で肩を掴まれ、智之がビクつく。
智之の心の声「間違ってない! 間違ってないよ!」
智之「ひ、寛也さん!」
ビビりながらも名前を呼ぶ智之。
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