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登場人物・ストーリー
【登場人物】
・峰岸諒一(みねぎしりょういち)
26歳。眉目秀麗な弁護士。真面目で純粋。父が警察官僚で、本人も父の跡を継ぐのだろうと漠然と思いながら高校二年まで過ごしていたが、一哉との別れをきっかけに弁護士を目指す。
・辰巳一哉(たつみかずや)
26歳。勇誠会系辰巳組若頭。女顔だが喧嘩っ早く口も悪い、子供の頃から問題児。諒一とは幼馴染の同級生。(諒一のことをずっと”諒一様”と呼んでいる)諒一にずっと片思いをしている。旧姓:松井
・辰巳一意(たつみかずおき)
48歳。勇誠会系辰巳組組長。一哉の義父。体が大きく強面で、口も悪いが性格は穏やか。
・フレデリック(Frederic)
48歳。フランス人。豪華客船のキャプテンを務め、今は一意の嫁として辰巳の家で暮らしている。実はフランスマフィア。
【ストーリー】
諒一、一哉、ともに高校2年。真面目そうな外見から諒一は他校の生徒によく絡まれていた。だが、それを毎回助ける一哉。頼りになる幼馴染に、子供のころ一哉を”ヒーロー”と呼んでいたことを諒一は思い出す。
外見がどうあれ助けてくれた一哉に礼を言えば、突然「お前とはもう会わない」と一哉は一方的に去っていく。その理由が母親の再婚にあるという事に、諒一は気付いていた。
9年後。ともに26歳となった諒一と一哉。弁護士になった諒一は、顧問弁護士として挨拶のために一哉の住む辰巳組を訪れる。
そこで出会ったのは、一哉の養父である一意と、謎の外国人フレデリック。ボディーガードか何かかと思っていたフレデリックに、諒一は一哉への気持ちをあっさりと見抜かれる。父親が警察官僚であるため、勘ぐられる諒一だったが「一哉に会いに来た」のだと素直に告げ、諒一は無事一哉と再会を果たした。
一哉のマンションへと連れ出された諒一は、一哉へと気持ちを打ち明ける。ずいぶんと外見の変わってしまった一哉に驚きはしても、離れていた間に自覚した恋心は何も変わらなかった。
気持ちを打ち明け、一哉に返事を迫る諒一。だが、抱きたいのか抱かれたいのかと問われて諒一は戸惑う。あっさりと服を脱ぎ捨てた一哉に迫られるが、自分が抱かれることなど全く想像してもいなかった諒一は一哉を抱こうと決心する。口づけの合間に”諒一”と初めて名前を呼ばれ、とにかく幸せな気分に。
ようやく9年越しの恋を実らせ一哉と結ばれたものの、男同士にもかかわらずまったく抵抗なく受け入れられてしまったことに違和感を感じる諒一。「せっかく9年前に逃がしてやった」のにと小馬鹿にされて、諒一は一哉を問いただす。
「お前を幼馴染だと思ったことは一度もない」と、諒一は一哉の片思いを知ることに。
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