17 / 37

第16話

『しっかり見てろよ』 そう言った後、兄貴は指を一本、二本、三本…と優紀の中に入れていき、ゆっくりと時間をかけて手首まで全て埋め込んでしまう。 その行為の最中に、優紀のぺニスが何度か萎えたが、その都度、兄貴は『可哀想にな…』と優しい声をかけては優紀のぺニスを扱き、勃たせた。 そして、手首まで優紀の中に埋め込まれた直後。 優紀の腰が跳ね、背中を反らせて硬直した。 それからずっと―今まで、腰を激しく振りながら時々、身体を硬直させては意味不明の…悲鳴なのか、嬌声なのか分からない声を上げ、自分の身体に襲いかかる快感に振り回されている。 ―快感も、過ぎれば苦痛になる。いや、苦痛にしかならない―。 優紀のアヌスに手首まで突っ込んだ兄貴は、優紀の中で手を動かしながら楽しそうに…優紀が悶えている姿を眺めながら、優しい言葉をかけ(優紀の耳には届いてないだろうけど)、笑う。 優紀は何度も腰を振り、その度に勃っている…針金が刺さったぺニスも、上に突き上る。 「…ああ…ごめん、ごめん」 兄貴はそれを見て、初めて気が付いたとでもいうみたいに笑って謝る。 「…こんな物で塞がれていちゃ、出せないよな。ごめん。気付かなかったよ…苦しかっただろ?今、抜いてやるからな」 わざとらしいほど優しい言葉をかけて、針金に手を伸ばす。 つつつ…とゆっくりぺニスから引き出される針金。 その都度、溜まっていた蜜が零れてぺニスを濡らす。 「……あ……あ……あ……」 腰を突き出し、背中を反らせ、身体を小刻みに震わせている優紀の顔は…やっと溜まっていたモノを出せると安心したのだろうか…気持ち良さそうなうっとりとした顔をしている。 「…凄く締まりのない、弛んだ顔になっているよ…コレを抜かれる時の排泄感が気持ち良いんだ?…そんなに気持ち良いんなら、もっとしてあげようか…嬉しいだろう?」 兄貴は笑顔で優しく言うと、ぺニスから引っ張り出していた針金の手を途中で止め、それをまたぺニスに押し戻す。 「…~~~っ!!~~っ!!~~~っ!!~っ!!~~~っ!!」 「…あはは…そうか、そうか。そんなに嬉しいのか…中が凄く畝って締め付けているよ。そんなに悦んでもらえるなんて、嬉しいなあ。だから、もっとしてあげるね」 針金を掴んでいる兄貴の手の動きが段々、早くなっていく。 優紀の中に埋め込まれている兄貴の手も、前立腺を弄っているのだろう。 跳び跳ね、腰を激しく動かしては海老ぞりになる優紀の身体。 時々、身体を硬直させては白眼を剥いて失神するが、その都度、男性二人が優紀の乳首やぺニスに付けられているピアスを摘まみ、捻り、引っ張って優紀を正気に戻す。 優紀の身体が小刻みに痙攣する。 白眼を剥いて口から泡を吹いている。 ―優紀が殺される!! 「…ーーーっ!!ーーっ!!ーーーっ!!」 俺は叫んだ。 つい先程、兄貴に感じていた恐怖心も忘れて。 何を叫んだかなんて憶えていない。 ただ。 無我夢中で。 椅子に縛られている身体を暴れさせ。 叫んでいた―。

ともだちにシェアしよう!