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1.登場人物・ストーリー
【登場人物】
・鳩飼刀麻:28歳(4年前は24歳)。
イリュージョンを得意とするマジシャン・吾妻のマネジャーにしてマジック用品の開発者。
4年前までは顔もそこそこ良い事から現役のカーディシャン(カードを得意とするマジシャン)だったが、元々、マジック用品の開発者を志望していたのと吾妻の技術に惚れ込み、彼を一流のイリュージョニスト(イリュージョンを行うマジシャン)にしようと表舞台から降りた。
性格は少し神経質で、吾妻に対して若干塩対応だが、良いヤツ。
・吾妻叶人:25歳(4年前は21歳)。
現役イリュージョニスト。
実力は十二分にあるが、得手不得手があり、正当な評価をされずにパーティーの余興等で食いつないでいたところ、鳩飼に拾われる。
一流のマジシャンの仲間入りを果たしても、抜けているところもあり、鳩飼に再三注意されている。
・上条:28歳(4年前は24歳)。
現役マジシャン(得意分野はコイン)。
実力・話術・容姿と三拍子で優れている。
鳩飼とは同年代だが、鳩飼が同業者だった頃から仲が良く、今も鳩飼製のマジック用品を買いに来ていたり交流がある。
・ミスター・ハミルトン:43歳(4年前は39歳)。
才気ある壮年実業家で、鳩飼と吾妻が出会ったパーティーの主催者。
奇術が三度の飯の次に好きで、優れたマジシャンのスポンサーにつく事もある。
・爽やかマッチョボーイ:30歳(4年後は34歳)。
鳩飼と吾妻が出会ったパーティーでシャンパンを運んでいるボーイ。
誠実な仕事振りが評価されている。普通に良い人だが、今回の話ではちょい役。
【ストーリー】
《起》 一流のマジシャン・吾妻叶人には敏腕マネージャーにして、他の一流マジシャンからも高い評価を受けるマジック用品を開発者でもある鳩飼刀麻がいた。実は、鳩飼は10代の頃からマジシャンとして活躍し、世界的にも成功を納めていたのだが、ハミルトン主催のパーティーで吾妻と出会った事によりその表舞台から姿を消してしまっていたのだ。その事実が吾妻としては引っかかっていて、吾妻は鳩飼と話している最中、鳩飼の元から去ってしまう。
(7/15 19:00公開)
《承》鳩飼と吾妻が出会ったのは今から4年前。鳩飼はとあるマジック大会のカード部門のファイナリストに選出され、同業者の上条とハミルトン主催のファイナリストを労うパーティーに出ていた。その時、鳩飼と上条は吾妻の行う余興のマジックを見ていたのだが、1回目のマジックは見るに耐えないお粗末なもので終わる。2回目のマジックからは見限って誰も見ていなかったが、鳩飼と上条は吾妻の技術の高さを見抜く。その後、鳩飼は吾妻に接触し、自分の部屋に来るように、とメッセージを入れたジョーカーをマジックを使って渡す。
(7/20 19:00公開)
《転》鳩飼に部屋へと呼び出された吾妻は鳩飼に抱かれても良いように支度をすると、鳩飼の部屋を訪れて、鳩飼にキスをして、身体を撫でて身体を繋げようとするが、鳩飼は制止する。呼びつけたのは娼婦の代わりにしたかったからではなく、吾妻のマジックの素晴らしさを伝えたかったからとどうして、そんな腕があるにもかかわらず、大会へは出なかったのかということを問いただす為だったと鳩飼は説明。それに対して、吾妻は答える。
(7/25 19:00公開)
《結》4年後、一流のイリュージョニストとなり、一流の舞台に立つ事が許されるようなった吾妻は鳩飼に感謝していたが、鳩飼のマジシャンとしての地位を奪ってしまったのではないかと思うようになっていた。また鳩飼にキスをし、愛撫をした時の事を思うと、自分が鳩飼を同性ながらも愛していて、身体を繋ぐような関係になりたいと願っているのだと思い知った。吾妻が鳩飼から初めて会った時にもらった部屋番号が書かれたカードを取り出すと、カードは一瞬のうちにカードの文字は消えて、カード自体も薔薇の花となってしまう。何が起こったか分からない吾妻はカードを探すが、カードの代わりに鳩飼が現れて、「お探しのものはこのカードかな?」と吾妻に渡す。4年前、吾妻の才に惚れ込んだというのはあったが、元々、マジシャンではなく、マジック用品の開発者になりたかったからマジシャンは辞めたんだと説明。そして、もし、他に組みたいマジシャンがいるなら……と続ける鳩飼に対して、吾妻は鳩飼を抱きしめて、他の誰でもなく、鳩飼と一緒に舞台へ立ちたいという思いを告げる。鳩飼が照れ、吾妻が笑うところで、終わる。
(7/30 19:00公開)
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