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 智哉は今まで見た事が無い春来の憤った顔に恐怖心よりも戸惑いの方が大きくあった。  十年以上一緒にいるが、こんな顔をした春来を見た事は無い。でも、智哉は言った。 智哉「春兄こそ……僕に言ってない事あるよね?」 春来「智哉に言ってない事?」  それは何だ? とでも言いたそうな顔。それを見て、智哉はカチンッと来て春来の胸を押す。 智哉「いいよっ! もう!」  そう言って智哉は教室に戻った。 春来「智哉……」  初めての拒絶に立ち尽くす春来だった。

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