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〇岸田医院周辺の林道
林というよりはうっそうとした森。
見回りをしている人姿の雪弌。
前方から歩いてくる子供の姿を見つける。
雪弌M「おや?」
× × ×
岸田光太郎(6)がタブレットに表示され
た地図を見ながら、周囲をキョロキョロ
と見回している。
× × ×
雪弌が光太郎に声をかける。
雪弌「坊や、ひょっとして岸田の家の子かい?」
光太郎「(驚いて)お兄さんは誰ですか?」
雪弌は恭しく頭を下げる。
雪弌「初めまして、光太郎。私は雪弌。
君のお兄さんのお友達……ではないな」
少し考え、
雪弌M「人間は友達同士で性交しないと
聞いたことがあるぞ……」
光太郎「?」
雪弌がポンと手を打つ。
雪弌「恋人だな」
光太郎、ぴゃっと赤くなる。
光太郎「ゆ、雪ちゃんは、洸兄ちゃんの
こ、恋人さん!」
雪弌「雪ちゃん……悪くない呼び名だな」
雪弌がにこりと微笑む。
光太郎は雪弌の綺麗な笑顔に、ぽーっと
なってしまう。
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