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第1話

今日は待ちに待ったホワイトデー。 あいつと付き合い始めてから今日で丁度、1ヶ月が経つ・・・。 初めてのイベントで贈り物な訳だから、絶対に失敗する訳にはいかない・・・。 ホワイトデーコーナーを一人うろつく俺。 色々見て回るも・・・、どれもこれもぱっとしない・・・。 そしてようやく気が付いた・・・。 俺・・・、まだあいつの事、良く知らないんだ・・・、っと。 いっその事、体にリボンを巻いて「プレゼントはわ・た・し。」 っとかした方が良いんじゃないか・・・。 って、気持ち悪すぎるだろ!!!!それ、女がやる事だし、俺男だし。相手も男っ!!!! 初めての同性との付き合いに戸惑っていた俺はまだキス止まりで・・・、肝心なその先はしていないのだ・・・。 そろそろしてみたいと言う、期待と不安と好奇心が勝ってしまった・・・。 勿論、ホワイトデーのプレゼント、マシュマロを買うのも忘れずに、彼の家へ訪れた。 ドキドキと胸の鼓動が煩く鳴り響きながらも家のインターホンを押してベルの音が鳴る。 「はい。」 「あっ、俺だけど。」 「待ってて、今ドア開けるから。」 胸の高鳴りがピークに達した。 インターホン越しに声を聴いただけでドキドキするなんて・・・、俺、乙女過ぎるだろ!!!! 「いらっしゃい、どうしたの急に?」 とびっきりの可愛らしい笑顔で、出迎えてくれた俺の恋人(彼氏。) 俺はためらっていたが勇気を出して、家の中に入り、 「ごめん・・・、いきなり迷惑だったかな?どうしても、君に逢いたくて・・・。」 「嬉しいよ、ありがとう。僕も今そう思ってた所だから。それに今、家の人誰もいないから丁度良いよ。」 部屋に通された俺は、たまらず、彼を後ろから優しく包み込んだ。 「えっ?!何、どうしたの?!急に・・・。」 最初こそためらっていた物の・・・、 「俺・・・、君の事もっと知りたい・・・。知りたくなったんだ。・・・、ダメ・・・、かな?」 言葉の意味を察したのか、彼は耳からうなじまで真っ赤になっていた。 そんな純情な所も、何もかもがいとおしい。 ついばむようなキスをし、軽く触れ合う程度のキスをした。 「んっ・・・。」 っと鼻にかかった甘いといきが漏れる。 マシュマロのように柔らかい唇、火照った頬と体。 俺達は、マシュマロのように甘く深く溶け合って、絡み合った・・・、甘い甘い夜を過ごした。

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