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登場人物・ストーリー

【主要登場人物】 ・マイケル・ラーヤーン   貴族の長男 錬金術師。21歳。男性。  代々、土地一体を治めているラーヤーン家の長男。金髪のくるくるパーマ。物静かで落ち着きのある青年。錬金術師として一流の腕を誇り、街の住人の困り事を解決している。幼い頃は病弱だった。 ・リオ  ハウスボーイ(メイドの男性版)。20歳。男性。  幼い頃、ラーヤーン家に拾われた。それからラーヤーン家に仕えるハウスボーイとなった。短髪黒髪で少し生意気そうな顔をしている。  マイケルのことを愛称込めてマイクと呼ぶ。主従の関係を越えた親友。最近、体調を崩している。 【その他の登場人物】 ・街のおじさん ・マイケルの父親 ・執事 ・自警団(男)たち 【ストーリー・舞台設定】  現代の世界とは少しだけ違う世界の中世時代。この世界には錬金術という科学の世界を超えたテクノロジーが存在する。  錬金術はごく一部の貴族階級が知識を秘匿しており、一般人には伝わっていない。  石を黄金にすること、死者を蘇らせることは禁術として認識されている。もしも、禁術を使用すれば即刻処刑となる。  死者蘇生によって蘇った者は、涙や血を流さなくなり、老いることなく永遠に生きることになる。 【ストーリー・あらすじ】 ●起  錬金術を用いて住人の困り毎を解決するマイケル。屋敷へ帰る際に、行商人に錬金術の触媒の追加を依頼していく。  ベッドで眠っているリオの下へやってくるマイケル。身分の違いからたしなめるリオ。マイケルはまったく気にしない様子でリオに話し掛け、今日あったことを話し、面白い小説などを置いていく。談笑中、館の主人、マイケルの父親からすぐに部屋に来るように命じられる。父親に叱られるマイケル。  父親の部屋から廊下を渡っている最中、廊下のガラス窓から外の様子を眺める。雪が降り始めていた。幼い頃、雪の日、まだ病弱だったマイケルはベッドの中で銀世界を見ていた。  そこにリオがやってきて、外で遊ぼうと誘ってくれた。同年代だった彼らはすぐに仲良くなり、マイケルもリオを信用して自身の身の回りの世話をさせるようになった。 ●承  マイケルがリオの部屋へ戻ると、リオが血を吐いて倒れてしまう。呆然とするマイケル。リオが死んでしまい泣き崩れる。  ろくな葬式も行われないままリオは棺桶に入れられてしまう。死んでしまったリオは共同墓地に埋葬される。雪の降る中、マイケルはリオの墓を暴く。棺桶に入れられた綺麗なリオを抱きしめて「僕の人生には君が必要だ」と告白する。 ●転  マイケルは錬金術師の間では禁術とされている『死者蘇生』を行い、リオを蘇生させる。『死者蘇生』によって蘇った人間は、血が流れず、涙も流せない。そして、老いることも死ぬこともできなくなる。自身に起こったことに驚きながらも、リオはマイケルの脆さを知っていたのでマイケルを受け入れる。  墓での目撃情報や、死者蘇生に必要な素材を購入していたという情報を掴んだ自警団たちが、ラーヤーン家の玄関にやってくる。  押し門等の後、リオが発見され、死者蘇生を行ったことが判明してしまう。禁術を使用したことがバレてしまい処刑されるマイケル。 ●結  処刑された翌日、雪の中マイケルの墓を暴くリオ。死体となったマイケルと共に旅に出る。何十年にも渡ってリオは錬金術を独学で学び、『死者蘇生』の技術を会得する。  蘇ったマイケルは馬車の中。春風が優しく吹く中で目覚める。そこには、マイケルに向かって微笑むリオがいた。

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