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1、登場人物・ストーリー

【メインキャラクター】 那和 郁斗(なわ いくと) 関西から転校してきた高校三年生。葉月とは進路相談により仲良くなっていく。平均値なα。 神田 葉月(かみだ はづき) 28歳の新任英語教師。元彼氏に振られ、ゲイであることを隠している。那和のクラスの担任をしている。発情期がないΩ。 【サブキャラクター】 竜崎 充(りゅうざき みつる) 葉月の元彼で俳優。葉月と勝也と同じ高校に通っていた。今は女性アナウンサーと付き合っている。α。 上村 勝也(うえむら かつや) 葉月とは高校の同級生で養護教諭。ゲイで遠距離恋愛中の彼氏がいるが、葉月の心境を考えて黙っている。彼と友人になりたい。β。 【ストーリー】 《起》 三年以上付き合い、今は疎遠になった充に高校の同窓会で振られ、恋愛にトラウマを感じた神田葉月は傷心し切ってしまう。だが、同じく同窓会て再会した勝也に教師の話をされ、心機一転するために持っていた教育免許で英語教師になったが、ゲイであることを周りに隠していた。 4月の進路調査票に白紙で出した那和郁斗のことが気がかりであり、7月の個人面談で進路について問う神田。 返ってきたのは「先生は恋したことある?」との質問。 突拍子もなく、また、避けていた恋愛のことに問われ、焦る葉月。黙っていると「せんせがオレと一年間だけ付き合ってくれるんやったら、教えたるよ」と畳み掛けられる。冗談じゃないと思い、断ろうとするがどこか悲しそうに笑う那和が自分と重なり、承諾した。 《承》 付き合うといえど、教師と生徒。 だが、那和は触れたり遊びに行ったりなど恋人らしいことはしなかった。ただ、プリントを運ぶのを手伝ったり電話をするだけ。疑いはあるものの、気遣いもでき、明るく優しい那和に次第と心を許していく神田。 あの後、那和の口から「分からない」という将来への悩みが打ち明けられていた。どうでもいいと諦めているわけではないが、「普通」であることに妙にこだわっていた。 那和のために何かしてあげたいと思う神田は同じ学校で勤務している養護教諭の勝也に相談することに。アドバイスを参考に改めて那和のことを見てみると教科問わず、テスト用紙に可愛いミニキャラが描かれていた事に気づく。また、帰り道の公園で那和が子供に自作の絵本で読み聞かせをしているのを発見する。 7月末の個人面談で神田は美術系の学校の資料と共にそれらのことを話した。 那和は驚くものの、「絵本作家になってみたい」とはじめて人に打ち明けたという 心の距離が縮まる二人。 《転》 季節は秋前。那和に自分がゲイであることをきちんと話そうと決意した神田は、祝日のショッピングモールに彼を呼び出した。 待ち合わせ時間まで少しあり、文具売り場に目を通していると、元彼である充に声を掛けられる。 やり直すチャンスをくれと頼まれて体が動かなくなる神田。 しかし彼の頭に浮かんだのは那和であった。 現れた那和は神田を抱きしめて、充を睨む。 神田も今の気持ちをしっかりと告げ、神田の秘密であったことを暴露した充は去っていった。 取り残された二人は休憩所へと場所を動かし、神田は震える唇を動かしながら申し訳ないと謝る。 神田の家でキスをし合うが、那和は神田との嘘を破ってしまうことが嫌だとやめてしまう。那和は卒業後に告白することを約束した。 《結》 短大在学中に絵本作家としてデビューした那和。留学もしていたため、気が付けばあの日から五年の月日が流れていた。 神田の家で那和の特集が放送しているも、那和は不機嫌であった。お互いに可愛い恋人だと思いながら二人は何度もキスをした。

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