22 / 30

本文20

麻 「どうやった?」  にこにこと笑いかけられ、何故か麻の顔をまともに見れずソッポを向く綿。 綿 「……まぁまぁ」 麻 「厳しいなあ。まぁ、ええわ。ほな、コンサート会場まで送ってくわ」 綿 「え? まだ時間……」 麻 「なに言うてんの。途中でなんかあったら大変やから、下僕が送っていきますよ」 ○コンサート会場の控え室 M 『コンサート開始一時間前』 綿 (富橋麻……変なやつ)  綿も雷雨も衣装に身を包んでいる。  雷雨は椅子に座りスマホをいじり、綿はぼーっとしている。 雷雨「(スマホから顔をあげずに)漫才どうだった?」 綿 「え、あぁ……面白かった」 雷雨「ふーん」  普段なら素直に人を誉めたりしない綿が、素直に面白かったと言うのを聞いて、わずかに眉を吊り上げる雷雨。  

ともだちにシェアしよう!