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本文20
麻 「どうやった?」
にこにこと笑いかけられ、何故か麻の顔をまともに見れずソッポを向く綿。
綿 「……まぁまぁ」
麻 「厳しいなあ。まぁ、ええわ。ほな、コンサート会場まで送ってくわ」
綿 「え? まだ時間……」
麻 「なに言うてんの。途中でなんかあったら大変やから、下僕が送っていきますよ」
○コンサート会場の控え室
M
『コンサート開始一時間前』
綿 (富橋麻……変なやつ)
綿も雷雨も衣装に身を包んでいる。
雷雨は椅子に座りスマホをいじり、綿はぼーっとしている。
雷雨「(スマホから顔をあげずに)漫才どうだった?」
綿 「え、あぁ……面白かった」
雷雨「ふーん」
普段なら素直に人を誉めたりしない綿が、素直に面白かったと言うのを聞いて、わずかに眉を吊り上げる雷雨。
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