63 / 96

五章

「快感があるようですが、」 一旦抜くのを止めると、 「……違っ…ん…」 口では言いながらも、抗い切れない感覚に身悶えた。 「ねぇ、皐月課長……」 呼んで、少しだけ抜き出したそれの先端を中で軽く揺すぶった。 「…ふっ…あぁ…」 耐えられずに上がる声に、 「……感じるんですよね?」 同じようにも繰り返して尋ねる。 「……違…うっ……」 「違わないでしょう? ちゃんと本心を言ってもらわないと、抜いてあげることもできませんねぇ」 と、パンツに広がっていく染みに目を落とすと、 「…………感じ…る……」 絞り出すようにも言い、涙を流して泣いた。 「泣くほど感じてくれて、嬉しいですよ…」 スティックをギリギリと捻じ回しながら、窮屈にすぼまるそこから抜く度に、 もはや快感なのか苦痛なのかわからない涙を零して、 「……いゃ…あぁ……」 痕が残りそうな程に、俺の腕を握り締めた……。

ともだちにシェアしよう!