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傍惚れ_參

※※※  宗佑が居ないだけでこんなにも仕事のはかどらないとは思わなかった。  必要となるだろうな資料は前もって宗佑が用意してくれているのだ。  彼なしでは仕事は上手く回らないなと思いながらどうにかすべきことを終える。  栄養のつく物を食べさせたいと宗佑のためにゆで卵を買いに向かう途中だで、後から声をかけられて振り向く。  そこには以前、自分の配下として働いていた男が二人。 「大津、それに熊田ではないか」 「ご無沙汰で」  愛想笑いを浮かべた大津が、どうもと軽く挨拶をする。  礼儀正しい男だったが、今は遊び人のようなナリと話し方をする。  青木は上役として彼らを利用し、彼らは配下として自分を利用する、という関係だった。  二人は青木の嫉妬から起こした出来事に手を貸し、それを公にしないことと引き換えに職を失った。  自分もそうすべきであった。だが、これからは庶民のために働くことが罪滅ぼしとやめさせてもらえなかった。  さぞや恨んでいることだろう。何を言われても黙って聞かねばならない。 「今はどうしているのだ?」 「とある大店の用心棒。楽だし、銭の入りも良いんでね」  食うのに困っていなくて良かった。  自分に関わらなければ同心をやめることにはならなかった。なので働き口があってよかった。 「そうか。私に何かできることはないかと思ったのだが、必要なさそうだな」 「いや、青木様にして欲しいことなら一つだけあるぜ」  それで自分の罪を償えるとは思っていない。だが、少しでも役に立てるならばと話を聞く。 「言ってみよ」 「俺達のために、股を開いてくれねぇかな」 「……え?」  その言葉に耳を疑う。  まさか、自分に陰間のようなことをしろというのか。  流石に無理だと断ろうとしたが、 「はっ、できねぇとか言わないよな。して欲しいことを聞いてきたのはアンタだ」  と言われ、言葉をグッと飲み込んだ。 「その白い肌を、ずっと犯してやりてぇって思ってた」  大津の指が青木の首筋を撫でて鳥肌が立つ。 「なっ、やめよ」  後ろから熊田に羽交い絞めにされ、スンスンと匂いを嗅がれる。 「青木さまの匂い」  熊田の興奮した声に、ゾクッと鳥肌が立つ。  まさか、自分とまぐあいたいと思うなんて。 「馬鹿な真似はよさぬか」 「アンタさ、昔よりも良い顔するようになったよな。もしかして外山の影響?」 「なっ」  いつ、自分たちを見たと言うのだ。 「俺らと居た時はさ、穏やかな表情なんてしたことないよな。それが余計にムカつく」  熊田に太い指で胸の粒を弄られ、尻にかたくておおきなモノをすりつけられる。  そして大津には下のモノを口でくわえられた。 「んっ、やめよ、二人とも」 「嫌だ。青木様のここ、かたくなってきた」  突起した箇所をぎゅっと摘ままれ動かされる。 「もう、アンタは俺らの上役じゃないんだ。聞く必要はねぇんで」 「あっ、あぁっ、よせ……」  心とは裏腹に、身体は感じる箇所を弄られて刺激を求めてしまう。 「ほら、イきなよ」  ときつく吸われて、あっけなく欲を放ってしまった。 「はぁ」 「青木様、イくのはやいね。じゃぁ、今度は俺らね。熊田の指で熟れたここ、美味そうだから吸ってあげなよ」 「あぁ、そうする」  位置を変え胸を吸い始める熊田、そして大津には後ろの孔を舐めて指を中へといれられる。 「ひぃっ」  これから自分の身に起こることに、ガチガチと歯が鳴る。

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