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第29話【処理課 翌日 早朝 *】~了~
階段を使い五階に辿り着いたゴリは、通路に座り込んでいる部下二人に気付き、声を掛けようと口を開く。
――が、見てみぬフリをして、その場を通り過ぎた。
「あぁッ! しゅき、だいしゅきぃッ! だから、ナカ、ナカにらしてぇええッ!」
「オレも、好きだよ……ッ」
「ふぁぁあッ! ザーメンッ、気持ちぃよぉおッ!」
『朝っぱらから、お盛んだなぁ』……という言葉は何とか飲み込み、セックスに耽るマグロとショタの前を通過して、事務所まで歩いていく。
すると丁度、扉の前に立つ恋人を見つけた。
「おはよう、BB。今日もエレベーターか?」
声を掛けられたBBは、恨めしそうにゴリを振り返る。
「誰かさんのせいで、歩く体力残っとらんわ……階段なんて使ってられへん」
「そうか。俺はまだまだ余裕だな」
「ほんまに、精力絶倫やわ……表彰もんやね」
「それはどうも」
事務所の扉を開き、二人はそれぞれの席に着く。少しして、衣服の乱れもそのままに……ショタとマグロも事務所にやって来た。
「おはようございま~す」
「お、は……ます……っ」
挨拶を返してから、四人は各々のスケジュールを確認しだす。
街中にある、何てことないビルの群れ。
その中の一つ、比較的規模の大きいそのビルには……社員の性処理を業務とした【処理課】が存在する。
今日も処理課の職員達は、忙しなく業務をこなすのだった。
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