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第1話
「おい、酒のみすぎだろ…送ってこうか?」
「…ぅうん…だいじょうぶっすよぉ…💤」
「おし、大丈夫じゃねぇな、うん。タクシー捕まえとくからそれのって帰れよ?弟さんたちに連絡するぞ、いいな?」
「…せんぱいお母さんみたぁぃ…💤」
「はぁ……あ、弟君たち?あのね、君たちの兄貴酔いつぶれちゃったんだけど、住所教えてくれる?タクシーで送り出すから。……うん、おっけい、ありがとね………ったく…」
「…💤」
それから何分たったかはわからない
「兄さん、起きて。兄さん!」
「…んん?ほえ?」
「虎にい、おはよ」
「…んー…今何時だ…げっ夜中の2時…うぐっ…頭いてぇ」
「兄さん、お酒のみすぎ…あれほど加減しろって言ったのに…」
「ご、ごめんごめん…そう言えば、俺どうやって帰ってきた!?」
「なんか、知らない人から電話きたよ」
「多分、正也さんからだよ。声的に」
「うわぁ…すいません先輩…」
俺達3人は兄弟
両親が亡くなってから3人で生きてきた
まぁ、そこまで大変じゃなかったから3人で仲良く暮らしてた
最近は勇二が高校生になったからバイト始めたりしてくれて割りと楽ができてる
でも自分の仕事ももちろん頑張って家にお金をいれてる
なにより、弟2人が俺に無理させないよう頑張ってくれてる
でも、最近問題が発生した
「虎にい…」
「…っ勇二、重い…」
「兄さん、可愛い…」
「か、可愛くないから…そこどけよ海…」
勇二が高校生になってから2人からの異常な愛情に困っている
弟達が俺に好意を抱いているのは気づいてはいたんだけど知らないふりをしてきた
俺だってすげぇ好きだけど、兄弟で恋愛なんか間違ってる
だから兄貴の俺が元の道に導いてあげなきゃいけない
でも…
「兄さん」
「虎にい」
「な、なに?」
「「…好きだよ」」
そろそろ気づかないふりはキツイかも…?
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