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あなたが好きだと言ってるじゃない〜承〜4

何がなんだかわからない。 どうして・・・部長がこんなこと・・・。 触れるだけのキスだったのが、部長の舌がボクの口唇を割って、口の中に侵入してきた。 舌が搦(から)め取られる。 「ん・・・・!」 部長はボクの頭を離さなかった。 ボクは抵抗しなかった。 抵抗、したくなかった。 舌を搦めて、吸って、混じり合った唾液が、ボクの口の端から溢れて顎を伝っていく。 キスなんて生まれて初めてで、それでも部長は上手いのだろう。 だんだん腰に甘い痺(しび)れが生まれて、立っていられなくなってくる。 部長は、ボクの体を机に追い込む。 自然とボクは机の上に座る形になった。 積み重ねられた本が、バサバサと音を立てて落ちる。 眼鏡が一緒に落ちて、固い音を立てる。 呼吸が苦しい。 部長の舌が、ボクを犯していく。 気付くと部長はボクのズボンのベルトを外して、下着を下ろしていた。 「ん・・・んんっ!部・・・長っ待っ・・・ひゃああんっ!」 部長のキスから逃(のが)れて、初めて抵抗らしい抵抗をしようとしたボクにはお構いなしに、部長は露出されたボクの半身をその大きな手で包み込んだ。 お世辞にも大きいとはいえない、はっきり言うと成人男性の平均以下の大きさしかないボクのそれは、部長の手にすっぽりと収まる。 そして、部長は、急に上下に扱(しご)き出した。 「ああっ・・・嫌っ!ぶちょ・・・いやぁ!」 部長は手を止めず、もう一方の手でボクのシャツの中に入り、小さい乳首を指の腹でこねくり回す。 他人に触れられたことのない、敏感な所ばかりを弄(いじ)られて、もう何も考えられない。 感じたことのない快感が、全身を満たしている。 「敏感な体質なんだな。可愛い」 部長が耳元で囁(ささや)く。 「ひゃんっ」 それだけでも、ゾクゾクする。 部長はボクの首筋にキスを繰り返す。それだけでも感じる。 全身が性感帯みたいだ。 ボクは目をきつく瞑(つむ)って、体の奥から突き上げる快楽に堪(こら)えていた。 今まで出したことのない、卑猥(ひわい)な声が止められない。 「もう・・・ダメっ、ぶちょうぉ!イっちゃ・・!!」 「薫、声が大きい」 不意に名前で呼ばれて、驚いて目を開けると部長がじっとボクを見ていることに気付いた。 見たことのない、興奮したような獣のような瞳だった。 そのまま部長は再びボクの口唇を舐めると、重ねてきた。 頭の中で舌と唾液の立てる音が反響している。 部長に扱かれている所からも、ボクの先走りの液が部長の手に絡み付いて、ぐちゃぐちゃといやらしい音を立てていた。 ボクは座っていても体に力が入らなくて、部長の首筋にしがみついて、ひたすら部長の舌を貪(むさぼ)っていた。 体の中心から、どうしようもなく我慢できない衝動が突き上げる。 「ふぁ・・・んんっ・・もう、イクっ!」 我慢できずにボクは部長の手の中で果てていた。 見ると部長の手にボクが出した白濁した液体が、べっとりと付いている。

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