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第4話

 落胆するフリをする玉山に、弘樹はオロオロしてスカートを握り締めた。唇を噛み締め、深呼吸を一つ。 「……分かり、ました」 「みひろ?」 「ちゃんと読まなかった俺が悪いですし、その……は、はめ撮り……撮ります!」  真っ赤な顔で弘樹は見上げ、莞爾として頷いた玉山に安堵した。 「そ、その代わり、18禁はこの1本だけにして下さい。もう1本は、絶対に普通ので」 「うん、もちろん」  玉山の言葉に、弘樹はソファの背もたれに顔を(うず)めながらスカートを自分から捲り、玉山に背を向けた。 「やっぱり、紐のパンツ、履かせて下さい……」 「無しじゃダメ?」 「は、恥ずかしい……」  付けてもあまり変わらないのに、と思いながらも、玉山はこっそり苦笑して赤い紐の下着を手にした。ほんの少しだけ面積が広い箇所で弘樹の性器を包み、あとは腰骨の位置でリボン結びにする。 「じゃあ、みひろ。アナルの辺りの紐に指を引っ掛けて、こっち見て」 「玉山さん……恥ずかしい……です……」 「大丈夫、可愛いから」  レンズに目線が向けられた瞬間を逃さずシャッターを切る。真っ赤に蒸気した頬が、頬と同じ色でヒクつくアナルが、レンズの向こう側の男を誘っている。欲情し始めた弘樹の指が結ばれた先を摘む。ゆっくり引っ張って解きながら、少しづつ足を広げる。捲られていたスカートが、臀部を隠すように戻る。弘樹の誘惑を逃さないように、玉山はシャッターを押す手を止めない。 「どうしよう、玉山さん」 「ん?」  はらり、と紐が床に落ちた。 「おれ……俺、」  背もたれに背中を預けて、足を大きく開いて。 「勃っちゃった……」  触っていない弘樹の性器が持ち上げたスカートに、濃いシミが出来ていた。玉山は無言で弘樹に近付くと、スカートを捲った。性器とスカートを透明な糸が繋いでいる。 「やらしいね、みひろ。あれだけ頑なに18禁やらないって言ってたのに」 「すみません……」 「どうして謝るの?」 「スカート……汚しちゃって……」 「ははっ、そんなこと? 安物だし、もっと汚しても問題ないよ」 「そうですか……?」 「うん。じゃあみひろ、オナニーして?」 「……え……?」 「ちゃんとモザイク加工するから大丈夫。顔の近くまで足を広げて、スカートを口に咥えれる?」  玉山の言う通りに、弘樹は足を広げてスカートを咥えた。臀部が浮いてアナルまで丸見えになっている。 「そのままおちんちん触って。別にいかなくていいから」 「ん、ふぅ……っ」  弘樹の気持ちの中では、みひろは健全で売っている。しかし弘樹自身は普通に男だ。気持ちいいことは好きだし、欲望には忠実だった。 ――男が相手でもそうなる、とは思っていなかったが。 「……たまやま、さん……っ」 「どうした?」 「すみ、ません……いき、そう……んんっ」  ダラダラと弘樹の棒芯から溢れる欲が、ソファにまで垂れていた。AV撮影にも使われた事があるスタジオだと聞いて借りたが、汚して大丈夫だったか逡巡する。 「……いいよ、いって」 「っあ、あ、ああぁぁあっ!!」  ビュクビュクと、勢い良く飛ばされた白濁が弘樹の顔を汚す。グッタリとした表情までしっかりカメラに収めると、玉山は弘樹の頭を撫でた。 「可愛かったよ、みひろ」 「玉山さん……」 「一度シャワー浴びておいで、次の衣装用意するから」 「……はい」  唇に垂れた自分の白濁を舌で舐めとる弘樹に、玉山の背筋が震えた。

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