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第3話 二学期の最後の『登校日』。

「叶、X'masの当日の天気見た?」  二学期最後の登校日に杉原先輩と歩いていたら、天気の話をしてくれました。  私は寒い日でも雨の日は特別に好きなので、先輩は優しいので気にしてくれていたのでしょう。 「………残念ながら晴れです」  私は本当に残念に思いながら、そう返事をしたら……、 「そういえば雪の日はなにしようかねぇ?」  決めてなかったよね、と先輩はにこにこ笑っています。 「そうですね。私の雪の日には……これといって何もなかったです。」 「あれ?……何かちょーっと期待してた杉原センパイはバカなのかなぁ……」  え? 「先輩は何かしたいことがあるんですか?」  この質問は……本当に聞かなければ良かったと私は後悔しました。 「『恋人』同士になって……寒い日にすることは、冷えた身体をお互いの体温で温め合うんじゃなぁい~?」 「なっ!!!ななな何を言うんですかっ?!」  杉原先輩は完全に意地悪を言っています!!  ……分かっているのにあまり免疫のない私はそれに反応してしまうのです……。  しかしそれは杉原先輩も私を分かっていてやっているので……悔しいです。  私はこんな杉原先輩を何とかして驚かせたいのです!! 「……雪、冷たいけど綺麗だよねぇ?」  先輩は涼しく笑っています。 「先輩は雪、お好きなんですか?」 「……そだね…、好きかな」  ……雪の日…私は杉原先輩と何をしたいのでしょう。  本当に杉原先輩と居れればそれだけで嬉しいですが、雪の日も一緒にいてくれると思うと私は欲深くなります。

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