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抱いて 濡れて 溺れて 16

悠貴さんは、指を少しずつ侵入させる。 長い指がゆっくりと入ってくる。 ここを弄(いじ)られるのが久しぶりで、ボクは思わず体を固くして何とも言えない異物感と、中で指が動く感触に耐えていた。 悠貴さんの指が動くたびに、内部が擦れて、びくびくと腰が動く。 他のことでは感じない気持ち良さが、体も心も蝕(むしば)んでいく。 指が根元まで入ってしまい、そのままゆっくりと抜き差しされる。 感覚を取り戻すように、指の動きに合わせて、その部分が解(ほぐ)れていくのがわかる。 腰がうねる。 もっと奥に欲しいと、ねだっている。 悠貴さんがボクの反応に気を良くしたのか、くすりと微笑んで。 指がもう一本、侵入(はい)ってくる。 「ああっ、ダメって・・・きもの・・・やああんんっ!」 舌先が乳首を執拗(しつよう)に責める。 片手で太腿を愛撫して、もう片手はボクの中を嬲(なぶ)る。 堪えられない快楽が、体全部から這い上がってきて、脳味噌を犯す。 着物が汚れるとわかっているのに、抵抗なんてできなかった。 したくなかった。 「ゆうきさっ・・・もうっもうダメぇ・・・お願い・・・!」 「どうして欲しい?」 「はあっはあっ・・・抱いて・・・ボクを抱いて」 指がいつの間にか3本も中に入って、穴を広げたり、入れたり出したりされている。 くちゅくちゅと音がする。 濡れた音がいやらしくて。 恥ずかしいのに、もっとして欲しい。 もっと、もっと、奥まで欲しい。 悠貴さんの顔が近づいてきて、軽く口唇にキスをする。 ボクは自分から舌を差し出して、ねだるように悠貴さんを見上げた。 悠貴さんは少しだけ微笑むと、舌をゆっくりと舐めてくれて、そのまま口唇を重ねてくれる。 気が狂ったように、ボクは悠貴さんの舌を搦めとって、強く吸い上げる。 悠貴さんは、ボクの体を愛撫しながら、同じように舌を動かしてくれる。 ボクは手探りで悠貴さんの下半身に手を伸ばした。 ズボンのボタンを外して、ファスナーを下ろして、はち切れそうに大きくなっているものを取り出した。

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