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第15話 ご長男のお屋敷

園城家に花嫁修業改めメイド修行に来た俺、野村瀬那(17歳)は、今日で3日が経った。 特に何もなく、メイドの先輩たちに掃除の達人になるようなしごきを受けている。最初、アイドルになるわよなんてメイド長に言われていたのに嘘つきだ!広いお屋敷を隅々まで注意を受けながらピカピカにすることを強要されて腰やら足やら腕やらが痛いです!休み下さい!! 「仕事って楽じゃないのよ、だってお給料を頂くんだからね」と先輩メイドさんに説かれた。 そうですね…労働は大変だとわかりました。ここまで何不自由なく大きく育ててくれた父と母に感謝感激雨あられ……。 それから、朗報もあった。気持ち的に大スクープの気分。 母さんに今までの経緯を云々と説明したら目に見えるようにガッカリさせてしまったので、ベルボーイのお兄さんに飴を持って聞いて見たんだ。するとこちらのお屋敷はご長男の理玖(りく)さんのご所望だとわかったのだ! それを母さんに伝えたらみるみる萎れていた花が水をたっぷり与えたようについでに肥料も弾むような美声で「長男のお屋敷に潜入!瀬那、よくやったわ!まるで宝さがしみたいねっ」喜々として喜んでいた。 何だか、俺も嬉しくなった。さて当のご長男は見えるのはいつなのだろうか? かいちゃんが何か情報を得ていないかなと思って聞いたら「知らないなぁ」と、いかにも知っているぞ。と言う風に俺に隠し立てした。むむ、そうだよね、花嫁ライバルだからソコはハッキリ教えないよね、策略だもの。

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