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第18話

綴子side 「……僕、人を愛せません…。だから、きっと運命の番と出会っても、何も分からなかったんです…」 それは、三年目の冬の事だった。突然そんな事を言った。打ち解けるまですごく時間がかかった…過去が過去なだけに、三年で自分の意見を言えるようになるのは、かなり早い回復ではあったけど…。 ただ、やっぱり酷い恋愛ばかりで、人のことを愛せなくなってしまったのだろう…。 「……それでも、僕のこと好き…ですか?」 「もちろんだよ…。ずっと愛してる……」 「安心して…。ずっとずっと好きだから…」 そう言ったら不器用な笑顔を見せてくれる。やっと、少しずつ笑ってくれるようになった。まだ、笑い方がおかしいけど、笑ったらきっと可愛いだろう…。 もっと結人が安心出来るところになったらいいな…。可愛い俺たちの弟……。 「…?……兄さん、ここが、あったかくなりました…」 「安心したのかな?」 「少しずつ感情が増えてるね。もっと増えるといいね」 ふわふわした雰囲気を出しながら、上目遣いで見上げてくるの…。可愛い……。 「……うん。僕、二人に愛されてもいいの?…二人に愛されてみたい…です…」 「それって……」 「せっくすのお誘いでいいの……?」 「……うん」 それから、ゆっくりとセックスをした…。結人は、ずっと痛がっていて…、可哀想になる…。 セックスは痛いものだと思い込んでいるから…。何をしても痛いと感じてしまうだろうな……。まだ時間がかかるかもしれないけど、ちゃんと気持ちいいものだって教えてあげたい…。 「……あのね、次の発情期でね、……噛んで欲しいの…。二人の恋人になりたい…」 「いいよ。もちろん」 「ずっと待ってた……嬉しい…」

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